「この法則に従うと言えますか」という御質問ですが、「この法則」次第です。「動詞の連用形に付く」ということから言えば、答えは「ノー」です。次のような質問なら最終的に「イエス」です。
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動詞に「すぎる」を加えて、「その動作が過度に行われている」という意味を表す(時にその動詞を極限にまで強調する)ことがありますね。例えば「食べすぎる」「飲みすぎる」「しすぎる」など。また動詞の打消(否定表現)の場合は「(本を)読まなすぎる」「(漢字が)わからなすぎる」と言うと思いますが、「しなさすぎる」はこの法則に従うと言えますか?またはこれは若者の作ったスラング言葉になりますか?例えば、「君、勉強しなさすぎだよ」
御回答を待っています。
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以下に私の答えを書きます。
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「ない形」の「い」を「すぎる」に変えるという法則から言えば、「ノー」です。それなら「しなすぎる」「君、勉強しなすぎだよ」と有るべきです。しかし実際には「しなさすぎる」「君、勉強しなさすぎだよ」と「さ」を入れています。これは語幹(「ない」の前)が1音の動詞(「いる」「見る」「出る」「来る」「する」など)に起こることで、「(家に)いなさすぎる/いなさすぎだよ」「(会合に)来なさすぎる/来なさすぎだよ」のように言います。これは2拍の形容詞の「ない(無い)」(良い・濃い)が「なさそう」となる(3拍以上は「さ」が入らず「強そう」「おいしそう」)ことと関係が有るかもしれません。ということで、前掲の法則に<語幹が1音の動詞の打消/ない形は「な」と「すぎる」の間に「さ」を入れる>を付け加えれば(そういうルールも含むと考えれば)、答えは「イエス」です。若者の作ったスラング言葉ではありません。