「XX社は妊婦にも勤めさせられる会社だと聞きました」
…こうした文章は、現実にはほぼありえないです。
「無理矢理に妊婦に仕事をさせる会社」だと聞いたのなら、
「XX社は妊婦でも勤めさせられる会社だと聞きました」
と言うのが普通で、「にも」にはならないです。また「勤めさせられる」という言い方も、現代日本語ではほぼ使いません。
「XX社は妊婦でも働かされる会社だと聞きました」
「XX社は妊婦にも働かせる会社だと聞きました」
「XX社は妊婦でも勤務させられる会社だと聞きました」
「XX社は妊婦にも勤務させる会社だと聞きました」
…というのが「無理やり働かされる」場合の例文です。
「妊婦でも仕事できる会社」と肯定的なイメージで言いたいなら、
「XX社は妊婦でも勤められる会社だと聞きました」
「XX社は妊婦でも働ける会社だと聞きました」
…と、普通の可能形を使うのが自然でしょう。
「誰かを満足させる」というのは、させられる方にとっては「うれしいこと」ですが、「働かされる」というのは例外なく「いやなこと」です。だからそこで使役+可能の表現が使われることは、まずないと思います。