朗読:『オルゴールワールド』#6 にしのあきひろ著
朗読:『オルゴールワールド』#6 にしのあきひろ著
01:47
10 Haziran 2023
Açıklama
ここで防護スーツをぬいだら、免疫力のない空中帝国の人間は、ひとたまりもありません。 カンパネラは岩場に腰をおろし、地上5000メートルにある空中帝国を見上げました。 そのときでした。 . 「だれだ!」 ふりかえると、『森』の住人たちがならんでいました。 その中心に、赤毛の女が立っていました。 まちがいありません。あのときの女の子です。 「なにものじゃ!」 大男が大きな声をあげました。 . 赤毛の女は一歩まえに出て、いいます。 「森のものではなさそうね。なんの用かしら?」 . カンパネラは とっさに言葉をかえします。 「キミに、あいにきたんだ」 「なにをいっているんだ」と 『森』の住人たちは にらみつけてきました。  が、赤毛の女は顔色ひとつ変えません。 「ウソおっしゃい。外からきたものが どうして私をしっているの?」 カンパネラは 大きく息をすって きもちをととのえ、こたえました。 「むかし、あの岩のうえで笛をふいてたろ?」 赤毛の女は目を丸くしました。
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