朗読 『羅生門』第三話 Recitation 'Rashomon' #3
朗読 『羅生門』第三話 Recitation 'Rashomon' #3
01:30
١٠ يونيو ٢٠٢٤ ٠١:٠٩
الوصف
Recitation for Japanese learners. You can practice shadowing, and repeating with this reading. シャドーイングやリピーティングにもどうぞ。 (the text below. 本文は下部にあります。) 📚My lessons: https://www.italki.com/ja/teacher/6185061 ☕Buy me a coffee® https://buymeacoffee.com/hilahilaned ____________________________________________ 『羅生門』 第三話 芥川龍之介・著 'Rashomon' #3 Written by Ryunosuke Akutagawa その代わりまた鴉がどこからか、 たくさん集ってきた。 昼間見ると、その鴉が何羽となく輪を描いて、 高い鴟尾のまわりを啼きながら、 飛びまわっている。 ことに門の上の空が、 夕焼けであかくなる時には、 それが胡麻をまいたように はっきり見えた。 鴉は、勿論、門の上にある死人の肉を、 啄みに来るのである。――もっとも今日は、 刻限が遅いせいか、一羽も見えない。 ただ、所々、崩れかかった、 そうしてその崩れ目に長い草のはえた 石段の上に、鴉の糞が、 点々と白くこびりついているのが見える。 下人は七段ある石段の一番上の段に、 洗いざらした紺の襖の尻を据えて、 右の頬に出来た、大きな面皰を気にしながら、 ぼんやり、雨のふるのを眺めていた。 漢字 鴉      からす 集まって   あつまって 昼間     ひるま 何羽     なんわ 輪      わ 描いて    えがいて 鴟尾     しび 啼きながら  なきながら 夕焼け    ゆうやけ 胡麻     ごま 勿論     もちろん 死人     しびと 啄み     ついばみ 刻限     こくげん 崩れかかった くずれかかった 下人     げにん 紺      こん 襖      あお 据えて    すえて 頬      ほお 出来た    できた 面皰     にきび 眺めて    ながめて
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