【第8回】日本でもミニオンたちが登場する映画、『ミニオンズフィーバー』が公開されました。
【第8回】日本でもミニオンたちが登場する映画、『ミニオンズフィーバー』が公開されました。
06:02
2022年7月19日
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こんにちは。2022年、日本の元号(げんごう)を使うと令和(れいわ)4年、7月15日に映画(えいが)『ミニオンズフィーバー』(Minions: The Rise of Gru)が日本で劇場公開(げきじょうこうかい)されました。 映画に関する(かんする)言葉(ことば)は【第6回】など、以前(いぜん)のポッドキャストでも紹介しているので、ぜひお聞き下さい。 さて、この映画も邦題(ほうだい)、日本オリジナルのタイトルが付きました。『ミニオンズフィーバー』、英語にすると『Minions Fever』、しかしオリジナルタイトルは『Minions: The Rise of Gru』です。ややこしくて、紛らわしくて(まぎらわしくて)混乱(こんらん)しますね。 どうしてこんな邦題になったのでしょうか?『ミニオンズフィーバー』は1970年代(ねんだい)を舞台(ぶたい)にした映画です。日本でもヒットしたジョン・トラボルタ(John Travolta)主演(しゅえん)の、1977年のディスコ(disco)映画『サタデー・ナイト・フィーバー』(Saturday Night Fever)をイメージさせようとしたのでしょう。 もっとも、今の日本人はフィーバーと聞くと多くの人が、ディスコよりも日本の有名(ゆううめい)なギャンブル、賭け事(かけごと)とも言い、古い(ふるい)言葉(ことば)を使えば博打(ばくち)とも言います…、日本の有名なギャンブルのパチンコで、大当たり(おおあたり=Jackpot)している光景(こうけい)をイメージするはずです。 日本人にとって、1970年代にヒットした映画と言えばブルース・リー(Bruce Lee=李小龍=Lei Siu Lung)のカンフー映画です。1973年の彼の映画『燃えよドラゴン』(Enter the Dragon=龍爭虎鬥)は、世界中(せかいじゅう)で大ヒットしました。 ブルース・リーの漢字(かんじ)の名前(なまえ)を、日本人が日本風(にほんふう)に読む(よむ)と「り しょうりゅう」と読みます。しかし日本では彼の名を、誰もが「ブルース・リー」と呼び(よび)ます。 日本では中国(ちゅうごく)の人の名は、英語圏(えいごけん)で活躍(かつやく)する人、例えば(たとえば)ハリウッド映画に出演する俳優(はいゆう)たちは英語風(えいごふう)に読み、そうでない中国の方(かた)の名は、漢字の名を日本語風に呼ぶことが一般的(いっぱんてき)です。中国の方は、少し不思議(ふしぎ)に思うかもしれません。 70年代、ブルース・リーの映画がヒットした後、日本では沖縄(おきなわ)にルーツがある格闘技(かくとうぎ)、空手(からて)を使う主人公(しゅじんこう)が活躍するアクション映画がたくさん作られます。空手は海外(かいがい)にも広まり、1984年にアメリカで空手を習う(ならう)少年を主人公にした映画、『ベスト・キッド』(The Karate Kid)が作られます。 2018年、この『ベスト・キッド』の34年後を描いた(えがいた)ドラマ、『コブラ会』(Cobra Kai)がNetflixで配信(はいしん)されました。カンフー・空手は世界の格闘技だけでなく、サブカルチャー・ポップカルチャーにも大きな影響(えいきょう)を与えているのです。 少し脱線(だっせん)しました。…脱線とは電車(でんしゃ)や汽車(きしゃ)が線路(せんろ)から外れる(はずれる)こと、転じて(てんじて)本来(ほんらい)話す話題(わだい)を外れ、別の(べつの)話題を話すことを意味(いみ)します…『ミニオンズフィーバー』には、ブルース・リー映画のパロディが登場(とうじょう)します。 日本で『ミニオンズフィーバー』は、ブルース・リー映画のパロディを前面(ぜんめん)に出して宣伝(せんでん)されました。宣伝文句(もんく)、キャッチコピーは「燃えよドラゴン」ならぬ、「燃えよミニオン」です。 「キャッチコピー」とは日本人が勝手に作った英語、つまり和製英語(わせいえいご)と呼ばれるものです。英語圏(えいごけん)で正しくは(ただしくは)「キャッチフレーズ」と呼ぶようですね。日本人は「キャッチコピー」と「キャッチフレーズ」の2つの言葉を区別(くべつ)せず、いいかげんに使っています。あっ、また話が脱線しましたね。 『ミニオンズフィーバー』を見ると、過去(かこ)の映画や文化(ぶんか)や流行(りゅうこう)が、今を生きる私たちの世界に大きな影響(えいきょう)を与えている事実(じじつ)に気付かされます(きずかされます)。サブカルチャー・ポップカルチャーの世界は面白い(おもしろい)ですね。それでは、さようなら。
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Ken先生の映画・歴史・カルチャートーク
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