「イタリア語とフランス語って似ているの?違いは?」などとお悩みの人がいるかもしれません。イタリア語とフランス語のどちらにも日本語にはない発音があり、難しいと感じる人が多いようです。
特徴としては、どちらもラテン語からきており、よく似ている言語です。たとえば、男性名詞と女性名詞が存在する点や、主語によって動詞が全て変化する点が挙げられます。
英語と似ている単語や文法があるので、英語の基本的な知識がある人にとっては、学習しやすいでしょう。
この記事では、北イタリア在住6年目、イタリア人をパートナーにもつ筆者が、イタリア語とフランス語の似ている点と違う点や、どちらを学んだほうが良いかなどを解説します。
イタリア語とフランス語の似ているところ3つ
イタリア語とフランス語はどちらもラテン語をルーツとしているため、基本的によく似ています。
ほかにも、スペイン語やポルトガル語がラテン語から派生した言語だと言われており、イタリア語が理解できればほかの言語も理解しやすいというメリットがあるでしょう。
ここでは、イタリア語とフランス語の似ている点を3つ紹介します。
なお、以下で紹介するカタカナ表記は発音の参考です。太字部分のアクセントも意識してみてください。
似ているところ①:単語が似ている
イタリア語とフランス語は、似ている単語や動詞が数多くあります。
たとえば、イタリア語で「持っている、飼っている」を意味する「avere」は、フランス語では「avoir」と書きます。
また、イタリア語で「話す」を意味する動詞「parlare」は、フランス語で「parler」です。
ほかにも、イタリア語で「〜したい、欲しい」の意味をもつ「volere」は、フランス語で「vouloir」と表されます。
このように、イタリア語とフランス語は似ている単語や動詞があり、どちらかの言語を学べば、もう一方の言語も比較的覚えやすいのがメリットと言えるでしょう。
似ているところ②:文法が似ている
ラテン語をルーツに持つ2つの言語は、文法も類似している点が多くあります。
たとえば、「私」や「あなた」「彼」などの主語によって動詞の形が変形します。
学び始めた頃は、とても複雑で覚えられないと思っていましたが、動詞の変形にもルールがあるので、決まりを覚えればそれほど難しくはありません。
また、女性名詞と男性名詞が存在する点も同じです。イタリア語では、女性名詞のほとんどの単語は終わりが「a」で、男性名詞の場合は「o」で終わります。
どちらの言語を学ぶにしても、名詞の性は避けては通れません。なぜなら、名詞の性を理解していないと、冠詞や形容詞、動詞を変化させられず、正しい文章が作れないからです。
筆者もまだ間違えることが多々あるので、完璧を目指す必要はありませんが、将来イタリア語の試験を受けたいと考えている人は、はじめのうちに覚えるのが得策と言えるでしょう。
似ているところ③:アンシェヌマンが存在する
アンシェヌマンとは、発音される最後の子音が次の単語の母音とつながり、連続して発音される現象のことです。
イタリア語とフランス語どちらにもアンシェヌマンが存在しており、いくつかの単語をつなげて、まるで一つの単語のように発音することがあります。
たとえば、イタリア語では「イタリアで」という意味の「In italia(インニターリア)」や、「飛行機で」という意味の「In aereo(インナエーレオ)」などが挙げられます。
イタリア語とフランス語の3つの違い
とてもよく似ている二つの言語ですが、違う点もあります。
ここでは、イタリア語とフランス語の3つの違いを紹介します。
違い①:女性名詞と男性名詞の区別
女性名詞と男性名詞の区別はどちらの言語にも存在しますが、区別の方法が大きく異なります。
イタリア語の場合、女性名詞の多くは語尾が「a」で終わり、男性名詞の多くは語尾が「o」で終わります。
なかには例外もあります。「手」という意味の「mano(マーノ)」は、「o」で終わりますが女性名詞です。例外は覚える必要がありますが、基本的には語尾を見ると名詞の性の区別がつくでしょう。
一方でフランス語は、イタリア語よりも細かく分類分けされているため、一つひとつ正確に覚える必要があります。
男性名詞の語尾は「-ment」「-al」「-age」などがあり、女性名詞の語尾は「-tè」「-ette」「-tion」など多数あります。
しかし、どちらの言語を学ぶにしても「男性名詞と女性名詞で諦めてしまわずゆっくり覚えていけばいい」という気持ちで学んでいってください。
【関連記事】フランス語の男性名詞・女性名詞とは?冠詞や見分け方など詳しく解説
違い②:発音
イタリア語とフランス語では発音が違います。
イタリア語にも発音の規則はありますが、基本的にローマ字読みをすれば通じることが多いです。
一方、フランス語は発音しない子音がいくつかあったり、複数形の「s」は発音しなかったりなど、ローマ字読みとは発音が大きく異なります。フランス語の場合はネイティブに通じないこともあるので注意が必要です。
イタリア語もフランス語も、発音にはいくつかのポイントがあるので、ネイティブの発音を聞きながら、きれいな発音を目指しましょう。
違い③:読み方
イタリア語とフランス語には、読み方にもそれぞれ規則があります。
イタリア語には、「chi(キ)」「che(ケ)」や、「sci(シィ)」「sce(シェ)」など、気をつけなければならない読み方がいくつかあります。
フランス語は発音や読み方が難しいと思われがちですが、規則性があるので学習初期に正しく覚えれば、知らない単語でも発音できるでしょう。
たとえば、「ai」「ei」は「エ」、「au」「eau」は「オ」、「ou」は口を尖らせるようにして「ウ」の発音など、あらかじめルールを覚えておくことが重要です。
イタリア語とフランス語どちらを学ぶ?ポイント3つ
「結局イタリア語とフランス語はどちらを学ぶのがいいの?」とお悩みの人もいるでしょう。
どちらの言語にも学ぶメリットがあります。それと同時に、難しいと感じる部分は必ずあります。
ここでは、どちらの言語を学ぶか決めるときのポイントを紹介します。
ポイント①:イタリア語はフランス語に比べると発音しやすい
筆者の感覚では、日本人にとってイタリア語は、フランス語に比べると発音しやすい言語だと言えます。
なぜなら、イタリア語のほぼすべての単語が母音で終わり、すべての文字をしっかり発音するからです。
例外として、「h(アッカ)」は、イタリア語でもフランス語でも発音されません。
それ以外は書いてある通りに発音すれば読めるため、イタリア語の発音はそれほど難しくはないでしょう。
フランス語は特に「r」の発音が難しく、発音できない日本人も多いですが、舌の位置に注意して何度も練習すれば、きれいな発音ができるようになります。
イタリア語のほうが初心者には発音しやすいと思いますが、学習を進めていけばどちらの言語にも慣れてくるはずです。
ポイント②:フランス語は多くの国で話されている
フランス語はかつての植民地化などにより、世界中で話されているのをご存知でしょうか。
国連や欧州連合など、多くの国際機関の公用語としても使われています。
ヨーロッパでは、スイスやベルギー、ルクセンブルクなどの国で話されており、アフリカの国々やカナダでも使われています。
一方でイタリア語が話される国は、バチカン市国やサンマリノ共和国、クロアチアやスロベニアなどです。
イタリア以外の国でもイタリア語は使われていますが、フランス語に比べると話者は少数といえます。
今後、いろいろな国で言語を役立てたいなら、フランス語はさまざまな国で話されているのでおすすめです。
ポイント③:自分が話したい言語を選ぶ
最終的には、自分が好きだと感じる言語を選ぶのが最も適している選び方かもしれません。
なぜなら、壁にぶち当たったとき、その言語が好きだという情熱があれば、辛抱強く学び続けられるからです。
自分がどの言語に惹かれるのか、どの言語が聞いていて心地が良いのか考えてみてください。
それぞれの言語を改めて聞いてみて、学んでみたいと思うものを選びましょう。
イタリア語・フランス語を一つのサイトで同時に学ぼう
「イタリア語とフランス語のどちらを学ぶべき?」「イタリア語とフランス語はどちらが難しい?」など、二つの言語が気になっている人も多いのではないでしょうか。
イタリア語とフランス語は似ている点も多くあり、同時に学ぶことが可能な言語と言えるでしょう。
しかし、独学で二つの言語を学ぶのは簡単ではありません。オンラインレッスンのitalkiなら、自分で好きな時間にスケジュールを組め、2つの言語を無理なく学べます。
講師のなかにはイタリア語とフランス語のどちらも話せる人がいるため、それぞれの言語の講師を見つける手間も必要ありません。
無料の添削やクイズ機能もあり、サービスが充実しているのもitalkiのおすすめポイントです。
早速アプリをダウンロードして、イタリア語やフランス語をネイティブと一緒に学びましょう。
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まとめ:イタリア語とフランス語で悩むならどちらも学んでみよう!
この記事では、イタリア語とフランス語の似ている点や違いなどについて解説しました。
- イタリア語とフランス語はとてもよく似ている言語
- イタリア語とフランス語は発音や抑揚が大きく異なる
- 共通点の多い2つの言語を同時に習得するのも選択肢のひとつ
どちらの言語も、まるで音楽を聞いているような抑揚が魅力のひとつです。
そもそも前提として、習得するのが簡単な言語はありません。
しかし、オンラインレッスンのitalkiでネイティブと共に学習すれば、楽しく継続して学べるでしょう。
本記事の内容も参考にしながら、語学学習を進めていってください。
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