「イタリアで、自己紹介の際に名前だけでなくいろいろなことを話したい」「ビジネスシーンでも失礼のないように話したい」と思っているイタリア語学習者も多いでしょう。

イタリアでは英語が通じるところばかりではないため、基本的な言葉は習得しておくのがおすすめです。

この記事では、簡単に自己紹介ができるフレーズや、ビジネスシーンで役立つフレーズを解説します。また、強く発音する部分の読みを太字にしているので、発音も勉強できます。

実は、日本人にとってイタリア語の発音はそれほど難しいものではありません。北イタリア在住6年目の筆者が、日常生活でネイティブが使うフレッシュな言葉を紹介するのでぜひ参考にしてください。

イタリア語の自己紹介で今すぐ使えるフレーズ10選

10 phrases you can use right now to introduce yourself in Italian

ここでは、自己紹介で話が広がる簡単なフレーズを10個紹介します。

イタリア人はお話好きな人が多いので、こちらから積極的に話すと喜んで会話してくれるでしょう。

フレーズ①:はじめまして

Piacere
(ピアチェーレ)

日本語の「はじめまして」にあたる言葉です。

イタリアでは、初めて会ったときに「Piacere(ピアチェーレ)」と言ってから自分の名前を言ったり、名前の後に言ったりします。

フレーズ②:名前

Io sono Hanako
オ ノ ハナコ)

「Io(オ)」は「私」、「sono(ノ)」は英語にあたるbe動詞で、動詞「essere(エッセレ)」と呼ばれるものです。

動詞essereは、主語によって活用します。そのため、主語を省略しても動詞essereの活用で誰が主語なのかがわかります。

したがって、自分の名前を言うときは主語を言わずに「sono Hanako(ソノ ハナコ)」と言うことがほとんどです。

動詞essereの活用は以下のとおりです。

人称essereの活用
【わたし】Io(イオ)
sono(ソノ)
【あなた】Tu(トゥ)
sei(セイ)
【彼/彼女】Lui/Lei(ルイ/レイ)
è(エ)
【私たち】Noi(ノイ)
siamo(スィアーモ)
【あなたたち】Voi(ヴォイ)
siete(スィエーテ)
【彼ら】Loro(ロロ)
sono(ソノ)

フレーズ③:出身

Vengo dal Giappone
ヴェンゴ ダル ジャッーネ)

「Vengo da ◯◯(ヴェンゴ ダ ◯◯)」で、「◯◯から来ました」という意味になります。「Giappone」(ジャッーネ)は「日本」という意味です。

しかし実際には、イタリアに住んでいると「Sono Giapponese(ノ ジャッポーゼ)」と答えることが多いです。

もし相手の人が、あなたが日本人であることを知りながら、「Di dove sei?(ディ ヴェ イ?)」「どこ出身ですか?」と聞いてくることがあるかもしれません。

その場合は出身の都道府県を聞いていることが予想されるので、「Sono di Tokyo(ソノ ディ トーキョー)」「東京出身です」と答えるのがよいでしょう。

フレーズ④:今住んでいる所

【どこに住んでいますか?】
Dove abiti?
ヴェ ービティ?)

上記のように聞かれたら、今住んでいる場所を答えましょう。回答は以下を参考にしてください。

例)
【ローマに住んでいます】
Abito a Roma
ビト ア ーマ)

「abito a ◯◯(ビト ア ◯◯)」を使って、住んでいる都市の名前を入れて言ってみましょう。

フレーズ⑤:出身地の有名なもの

Famous for where they are from

例)
【大阪はたこ焼きで有名です】
Osaka è famosa per Takoyaki
(オーカ エ ファーザ ル タコキ)

イタリア語で「大阪」を発音する場合、「オザーカ」という発音になるので、もし日本語の発音で相手に通じないときは、この発音で言ってみましょう。

「è famosa per ◯◯(エ ファーザ ル ◯◯)」で「◯◯で有名です」となります。

フレーズ⑥:年齢

例)
【21歳です】
Io ho 21 anni
オ オ ヴェントゥーンニ)

筆者がイタリアに来てよく間違えていたのが、年齢の言い方です。

なぜなら、英語では「I am 21」などbe動詞を使って表すのに対し、イタリア語では「Io ho 21 anni(オ オ ヴェントゥーンニ)」というように、動詞の「avere(アヴェーレ)」、つまり英語の「have」にあたる単語を使うからです。

年齢をいうときは主語を省略して言えるので、「Ho 21 anni(オ ヴェントゥーンニ)」となります。

また「何歳ですか?」とたずねる場合は、「Quanti hanno hai?(クァンティ ンニ イ?)」と言います。

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フレーズ⑦:仕事

例)
【会社員です】
Sono un impiegato/Sono una impiegata
ノ ン ンピエート/ノ ナ ンピエータ)

仕事を紹介する場合は、上記以外にも動詞の「する:fare(ファーレ)」を使って表せます。一人称は「faccio」(ファッチョ)です。

例)
【会社員です】
Faccio l’impiegato/Faccio l’impiegata
ファッチョ ンピエータ/ファッチョ ンピエータ)

男性の場合は「impiegato(ンピエート)」、女性の場合は「impiegata(ンピエータ)」になります。

ほかにもいくつか職業の例を見てみましょう。

例)
単語はそれぞれ「男性名詞/女性名詞」で分けています。


【教師】
insegnante
ンセンニャンテ)

「insegnante(ンセンニャンテ)」は教師の総称で、一般的に、幼稚園・小学校は「maestro/maestra(マストロ/マストラ)」、中学校以上は「professore/professoressa(プロフェッーレ/プロフェッソッサ)」と区別します。

【警察官】
poliziotto/poliziotta
(ポリツィット/ポリツィッタ)

【看護師】
infermiere/infermiera
(インフェルミーレ/インフェルミーラ)

【医者】
medico/medica
ディコ/ディカ)

【ショップ店員】
commesso/commessa
(コッッソ/コッッサ)

【ウェイトレス】
cameriere/cameriera
(カメラーレ/カメラーラ)

【運転手】
autista
(アウティスタ)

フレーズ⑧:家族

家族にまつわる単語を確認しておきましょう。

例)
【母】
madre
ードレ)

普段は「mamma(マンマ)」というイタリア人がほとんどです。

【父】
padre
ードレ)

普段は「papà(パ)」というイタリア人がほとんどです。

【兄】
fratello maggiore/fratellone
(フラッロ マッジョーレ/フラテッーネ)

【弟】
fratello minore /fratellino
フラッロ ッコロ/フラテッーノ

【姉】
sorella maggiore /sorellona
(ソッラ マッジョーレ/ソレッーナ)

【妹】
sorella minore /sorellina
(ソッラ ミーレ/ソレッーナ)

これらは、誰かに自分の兄弟・姉妹を紹介するときに使います。

イタリアでは、お互いを名前で呼び合うことがほとんどです。お兄ちゃんお姉ちゃんのことを呼び捨てにするのは、日本にはない文化ですよね。

フレーズ⑨:趣味

【趣味】
hobby
ッビィ)

イタリア語では、英語の「hobby(ホビー)」をよく使います。

ただ、イタリア語では「h」を発音しないので、英語の「ホビー」も「h」を発音せずに「ッビィ」といいます。

例文を見てみましょう。

例)
【私の趣味は読書です】
Il mio hobby è la lettura
ル オ ッビィ エ ラ レットゥーラ)

「Il mio hobby è ◯◯(ル オ ッビィ エ)」と表せます。

もし趣味が複数ある場合は「I miei hobby sono ◯◯ e ◯◯(イ ミイ ッビィ ノ ◯◯ エ ◯◯)」と言いましょう。

 

フレーズ⑩:好きなこと

例)
【私はピザが好きです】
Mi piace la pizza
(ミ ピーチェ ラ ッツァ)

「Mi piace ◯◯(ミ ピーチェ ◯◯)」で「◯◯が好きです」と言えます。

もし、好きなことやものを複数言う場合は「Mi piacciono ◯◯ e ◯◯(ミ ピッチョノ ◯◯ エ ◯◯)」と言ってみましょう。

【関連記事】イタリア語の単語集!日常会話で使う単語を品詞別に紹介

イタリア語の自己紹介で「よろしくお願いします」はなんと言う?

How do you say "Nice to meet you" when introducing yourself in Italian?

日本語の「よろしくお願いします」は、いろいろな場面で使えて便利です。

しかし、イタリア語にはぴったり当てはまる表現はなく、場面によってそれぞれ言い方が異なります。

たとえば、自己紹介の場面では先程お伝えした「Piacere(ピアチェーレ)」が「はじめまして」という意味とともに、「よろしくお願いします」のニュアンスも含まれるのです。

また別れ際などに「◯◯さんによろしく」と言うときは、「Salutami ◯◯(サータミ トゥッティ)」となります。

たとえば、「ご両親によろしく」と言いたいときは「Salutami i tuoi(サータミ イ トゥイ)」と言い、「マルコさんによろしく」と言いたいときは、「Salutami Marco(サータミ ルコ)」と言うことが可能です。

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ビジネスシーンで役立つイタリア語のフレーズ8選

8 useful Italian phrases for business situations

ビジネスシーンで使えるイタリア語のフレーズを見ていきましょう。

フレーズ①:賛成です/賛成ではありません

【賛成です/賛成ではありません】
Sono d’accordo/Non sono d’accordo
ノ ダッルド/ン ノ ダッルド)

否定の場合は、文頭に「Non(ン)」を入れて言います。「d’accordo(ダッルド)」は、日本語で「同意する、賛成する」という意味です。

「D’accordo」(ダッコルド)だけで、「了解」という意味でも使えます。

フレーズ②:わかりました/わかりません

【わかりました/わかりません】
Ho capito /Non ho capito
 カート/ノ カート)

相槌を打つときや、相手の話している内容を理解した場合などは「Ho capito( カート)」と言います。

逆に、相手が言っている内容が分からなかったりよく聞こえなかったりした場合は、遠慮なく「Non ho capito(ノ カート)」と伝えましょう。

フレーズ③:私はそう思います

【そう思います】
Penso di sì
ンソ ディ スィ

「はい」か「いいえ」で答えられるときは、はっきり「Sì(スィ)」または「No」(ノー)」で答えます。

しかし、場合によっては、はっきり答えられないときもあるでしょう。

そのような場合に使えるのが、「Penso di sì(ンソ ディ スィ)」です。「そう思わない」と言いたいときは「Penso di no(ンソ ディ )」と答えましょう。

フレーズ④:私の考えでは〜

【私の考えでは〜】
Secondo me
コンド 

自分の思いや考えを主張するときは、「Secondo me(コンド )」をよく使います。

この表現は自分の考えを言うときだけでなく、他の人の思いや考えを伝えるときにも使えます。

例)
【彼(彼女)の考えでは】
Secondo lui(lei)
コンド イ(イ))

【私たちの考えでは】
Secondo noi
コンド イ)

フレーズ⑤:どれくらいかかりますか?

How long will it take?

【どれくらいの時間がかかりますか?】
Quanto tempo ci vuole?
クァント ンポ チ ヴォーレ?)

どれくらいの時間がかかるか聞くときは、上記の表現を使います。答えるときは以下の例文のように答えましょう。

例)
【2時間かかります】
Ci vogliono due ore
 ヴォリオノ ドゥエ ーレ)

【1日かかります】
Ci vuole un giorno
 ヴォーレ ン ジョルノ)

「Ci vuole( ヴォーレ)」または「Ci vogliono( ヴォリオノ)」は、その次に続く単語が単数か複数かで変わるので注意が必要です。

フレーズ⑥:(話している話題について)どう思われますか?

【どう思われますか?】
Che ne pensa?
 ネ ンサ?)

目上の人やビジネスシーンでは、尊敬語を使うことも多いはずです。このフレーズは、上司や取引先の人など、丁寧な言葉を使うときの表現です。

もし、同僚や気兼ねなく話せる相手になら、「Che ne pensi?( ネ ンスィ?)」となるので気をつけましょう。

フレーズ⑦:◯◯は可能でしょうか?

【◯◯は可能でしょうか?】
È possibile ◯◯?
(エ ポッスィビレ ◯◯?)

ビジネスシーンでは、相手に可能な条件を聞く場面や、レストランを予約するシーンがあるかもしれません。そのようなときに使える便利なフレーズです。

例)
【2人席を予約することは可能でしょうか?】
È possibile prenotare un tavolo per due persone?
(エ ポッスィビレ プレノーレ ン ーヴォロ ル ドゥエ ペルーネ?)

フレーズ⑧:問題ありません

【問題ありません】
Nessun problema
(ネッン プロブーマ)

「なんの問題もありません」と伝えるときに使えるフレーズです。

相手に安心感を与えられるように、はっきり伝えましょう。

自己紹介の方法はネイティブと会話しながら覚えよう

Learn how to introduce yourself by talking with native speakers.

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まとめ:イタリア語の自己紹介をマスターしよう

Let's master Italian self-introductions!

この記事では、イタリア語の自己紹介に役立つフレーズやビジネスシーンで使える表現を紹介しました。

  • 自己紹介では趣味や好きなことを言えるようにしておく
  • ビジネスシーンで使える丁寧な言葉遣いを身につける
  • わからないときは「Non ho capito」(ノノ カピート)としっかり伝える

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