イタリア語で「こんにちは」などの基本会話が言えるようになって旅行で使いたいと考える人もいるでしょう。「仕事でイタリア人と話すときに役立つフレーズが知りたい」という人もいるかもしれません。
イタリア語は日本人でも比較的発音しやすく、親しみやすい言語です。
この記事では現地イタリアに6年住む筆者が、日常的によく使うイタリア語の基本挨拶フレーズを解説します。
現地では英語を話せる人が少ないため、イタリア語の基本の挨拶だけでも覚えておくと重宝するでしょう。
イタリアですぐ使える簡単なフレーズなので、ぜひ習得してみてください。
「こんにちは」などの基本挨拶フレーズ10選
基本的な挨拶のフレーズは、イタリアの街を歩けばいろいろなところから聞こえてくる言葉です。
ここでは、知っておくと便利なフレーズを10個紹介します。
短いフレーズが多いので、ぜひ覚えてどんどん使っていきましょう。
カタカナの読みは、強調して読むところが太字になっているので、意識して発音してみましょう。
フレーズ①:おはようございます/こんにちは
Buongiorno(ブォンジョルノ)
イタリアでは、朝から16時ごろまで「Buongiorno」(ブォンジョルノ)を使います。
そのため、日本語の「こんにちは」もイタリア語では「Buongiorno」(ブォンジョルノ)でOKです。
発音のポイントは、「ボンジョルノ」ではなく「ブゥオンジョルノ」というように、はじめが「BO(ボ)」ではなく、「BUO(ブォ)」となる点です。
ただ、地域差もあるので、イタリア全土がこの限りではありません。それぞれの地域の違いを見つけるのも、イタリア旅行の魅力のひとつでしょう。
フレーズ②:こんばんは
Buonasera(ブォナセーラ)
お店に入ると、だいたい16時ごろから「Buonasera」(ブォナセーラ)と挨拶します。
ただ、明確な決まりはないので、16時ごろに「Buongiorno」(ブォンジョルノ)と挨拶しても間違いではありません。
イタリアには、「Aperitivo(アペリティーボ)」と呼ばれる「食前酒」を嗜む文化があります。夕食前に友人や同僚と軽くお酒を飲みながら、楽しいひとときを過ごす時間です。
もし「Aperitivo(アペリティーボ)」をしている「Bar(バール)」に行く機会があれば、入店時に「Buonasera(ブォナセーラ)」と挨拶してみましょう。
フレーズ③:よい1日を
Buona giornata(ブォナジョルナータ)
英語の「Have a good day」と同じ意味で、お店を出るときや知人と別れるときに使います。
相手に「よい1日を過ごしてね」という思いを込めて「Buona giornata(ブォナジョルナータ)」と明るく挨拶するのがポイントです。
日本ではあまり使い慣れないフレーズですが、イタリアでは頻繁に使われます。
街を歩いていると色々なところから聞こえてくるので、ぜひ覚えて使ってみましょう。
フレーズ④:はじめまして
Piacere(ピアチェーレ)
日本語の「はじめまして」にあたるフレーズです。
初対面の人に自己紹介をする際、以下のように使います。
【花子です。はじめまして。】
Sono Hanako, piacere(ソノ ハナコ、ピアチェーレ)
「よろしくね」というニュアンスも入っているので、あわせて覚えておきましょう。
フレーズ⑤:やあ!/バイバイ
Ciao!(チャオ!)
イタリア語のフレーズの中で、最も便利なセリフです。
咄嗟に「挨拶の言葉が出てこない」という場合でも、「Ciao!(チャオ!)」ですべて解決できるでしょう。
Ciao!(チャオ!)はとても汎用性の高い言葉で、「おはよう」「こんばんは」「バイバイ」「さようなら」など、すべての挨拶の意味があります。
「今の時間帯はBuongiorno(ブォンジョルノ)かな?Buonasera(ブォナセーラ)かな?」と迷ったら、とりあえず「Ciao!(チャオ!)」と挨拶しておきましょう。
ただし、「Ciao!(チャオ)」はくだけた表現なので、ビジネスシーンでは控えたほうが無難です。
フレーズ⑥:ありがとう
Grazie(グラッツィエ)
イタリア人は日本人のように頻繁に謝ることは少なく、その代わりに【ありがとう】「Grazie(グラッツィエ)」を使うことが多いです。
もし、「ありがとうございます」と丁寧に言いたい場合は「Grazie mille(グラッツィエミッレ)」と言いましょう。
「mille(ミッレ)」は「千の」という意味です。
【関連記事】イタリア語の「ありがとう」言い方とは?カタカナ表記で発音を分かりやすく解説!
フレーズ⑦:さようなら
Arrivederci(アリヴェデルチ)
日本語でいう「さようなら」にあたるフレーズが「Arrivederci(アリヴェデルチ)」です。
直訳すると「また会いましょう」という意味で、イタリアではよく使われます。
お店やホテルを出る際に、店員さんがこの言葉を言っているのを耳にするでしょう。
「Addio(アッディオ)」というフレーズを聞いたことがある人もいるかもしれませんが、イタリアで耳にする機会は多くありません。
日本語の「さようなら」に似ており、少々冷たい印象を与えるため、日常生活ではほとんど使われません。
フレーズ⑧:また連絡するね
Ci sentiamo(チセンティアーモ)
日本語で別れ際に「また連絡するね」「また電話するね」と言い合うように、イタリアで使われるフレーズが「Ci sentiamo(チセンティアーモ)」です。
直訳では「お互いに連絡し合いましょう」というような意味で、電話を終えるときやメッセージの終わりなどにも使います。
別れ際に気軽に使えるフレーズなので、明るい雰囲気で言ってみましょう。
フレーズ⑨:すみません
Scusi(スクーズィ)
知らない人に道を聞くときや、お店の人を呼ぶときなどに使うフレーズです。
日本語で「すみません」と声をかけるように、イタリアでも「Scusi(スクーズィ)」と呼びかける言葉が存在します。
スーパーなどのお店で商品を探しても見つからないときは、お店の人に「Scusi(スクーズィ)」と声をかけてみましょう。
フレーズ⑩:どういたしまして
Prego(プレーゴ)
日本語でいう「どういたしまして」は、イタリア語で「Prego(プレーゴ)」と言います。
たとえば友人に取り分けてあげた食べ物を渡すときや、エレベーターなどで「お先にどうぞ」という場合にも「Prego(プレーゴ)」が使えます。
【関連記事】イタリア語のあいさつ一覧!自己紹介や日常会話などシーン別に徹底解説
イタリア語のビジネスシーンで役立つフレーズ
イタリアに住んでいると、仕事でイタリアに数年勤務しなければならないという人によく出会います。
仕事の現場では英語が使えることが多いかもしれませんが、現地の言葉でひとこと言えるだけでも、仕事仲間との距離が近づくこともあるでしょう。
ここでは、ビジネスシーンで使えるフレーズを紹介します。
フレーズ①:こちらこそありがとう
Grazie a te(グラッツィエ アテ)
Grazie a lei(グラッツィエ アレイ)
ビジネスの場では、お礼を言われた際に「いえいえ、こちらこそありがとうございます」と逆にこちらが感謝の気持ちを伝えたいときもあるでしょう。
そのような場合は「Grazie a te(グラッツィエ アテ)」と言います。「あなたにこそありがとう」という意味です。
もし上司や取引先の人など、敬語を使う相手には「Grazie a lei(グラッツィエ アレイ)」を使いましょう。
相手が複数の場合は、「Grazie a voi(グラッツィエ アヴォイ)」となります。
「Grazie(グラッツィエ)」を省略して「A te(アテ)」や「A lei(アレイ)」「A voi(アヴォイ)」と言うことも可能です。
フレーズ②:お疲れ様です
例:
【また明日ね】
A domani(アドマーニ)
【よい夜を!】
Buona serata(ブォナセラータ)
【よい週末を!】
Buon weekend(ブォンウィーケンド)
イタリア語には、日本語のような「お疲れ様」に該当する言葉はありません。
しかし、仕事終わりには「A domani(アドマーニ)」や「Buona serata(ブォナセラータ)」と言うこともあります。
週の終わりには「Buon weekend(ブォンウィーケンド)」と言って別れることもあります。
ちなみに「Buon lavoro(ブォンラヴォーロ)」は休憩終わりなどに、「この後も仕事頑張ってね」という意味で使われるので覚えておきましょう。
フレーズ③:申し訳ありません
Mi dispiace (ミディスピアーチェ)
Scusi(スクーズィ)
Chiedo scusa(キエドスクーザ)
「Mi dispiace (ミディスピアーチェ)」は「ごめんなさい」という意味のイタリア語で、親しい間柄でも初対面の人にも使えます。
「Mi dispiace tanto(ミディスピアーチェ タント)」と強調する言葉をつけると、「本当にごめんなさい」という表現になるのであわせて覚えておきましょう。
「Scusi(スクーズィ)」は店員さんに話しかける際などに使う例を紹介しましたが、単純に「すみません」と謝るときにも使えます。
敬語を使う必要がない相手なら「Scusa(スクーザ)」と言っても構いません。
「Chiedo scusa(キエドスクーザ)」は直訳では「許しを乞う」という意味ですが、丁寧に「申し訳ありません」と謝罪するときに使えます。
フレーズ④:お世話になっております
Grazie per il lavoro che state facendo
(グラッツィエ ペル イル ラヴォーロ ケ スターテ ファチェンド)
日本語の「お世話になっております」のようなフレーズはイタリア語にはありません。
しかし「あなた方の仕事ぶりに感謝しております」という意味のイタリア語で表現できるでしょう。
フレーズ⑤:お忙しいところ恐縮ですが
Scusi se la disturbo ma
(スクーズィ セ ラ ディストゥルボ マ)
ビジネスメールなどでも使うフレーズで、「お忙しいところ恐縮ですが」という言葉のイタリア語は、「Scusi se la disturbo ma (スクーズィ セ ラ ディストゥルボ マ)」です。
ビジネスシーンでイタリア語を使うのはハードルが高いと思う人もいるかもしれません。
よく使うフレーズをいくつか覚えておくと役に立つ場面もあるでしょう。
イタリア語の基本フレーズをネイティブと練習してみよう
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まとめ:イタリア語の「こんにちは」から基本挨拶フレーズをマスター!
今すぐ使えるイタリア語のフレーズを解説しました。
- 「Ciao」(チャオ)は出会いと別れどちらでも使える便利な言葉
- 「Buongiorno」(ブォンジョルノ)は「こんにちは」の意味でも使える
- 思い切ってイタリア語を話してみると、現地の人は喜んでくれる
イタリア人は陽気でおしゃべり好きの人が多く、道端でも立ち止まって話をしている人々をよく見かけます。
知らない人ともすぐに打ち解けたり、困っていたらすぐに助けてくれたりと、親切な人が多いのもイタリアの魅力です。
知らない人同士でも別れ際に、【よい1日を】「Buona giornata」(ブォナジョルナータ)と交わして別れる習慣は、とても素敵な文化です。
基本の挨拶フレーズを覚えて、どんどん使ってみましょう。