「イタリア語で日常会話を話せるようになりたい」「日常会話を覚えてイタリア旅行がしたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。

イタリア人はおしゃべり好きの人が多く、話しかけると、どんどん会話してくれます。日常会話を覚えて、イタリア人と気さくに話せたら、いつもと違ったイタリア旅行が味わえるでしょう。

この記事では、北イタリアに住んで6年目、イタリア人のパートナーを持ち、現地の人に日本語を教える講師をしていた筆者が、シーン別に日常会話の例文を18個紹介します。

短いフレーズが多いので、何度も練習してマスターしてみてください。

イタリア語の日常会話7選【挨拶編】

7 Italian Daily Conversations [Greetings].

個人差はありますが、基本的にイタリア人は陽気な性格の人が多く、元気に挨拶を交わす人が多い印象です。

以下で紹介するイタリア人が使う基本挨拶フレーズをマスターして、元気よく挨拶できるようにしましょう。

読みのカタカナは、強調して発音するところが太字になっているので、それを踏まえて読んでみてください。

フレーズ①:おはよう/こんにちは

【おはよう/こんにちは】
Buongiorno
(ブォンジョルノ)

1日の始まりは元気な挨拶から。

「おはよう」はイタリア語で「Buongiorno」(ブォンジョルノ)といいます。

地域によって差がありますが、「Buongiorno」(ブォンジョルノ)は「こんにちは」の意味でも使え、朝から夕方ごろまで使える便利な挨拶です

イタリア人は、朝にBar(バール)に行き、甘いパンとエスプレッソを飲んでから仕事へ向かう習慣があります。

朝のBar(ール)では、【おはよう、コーヒーを一杯お願いします】「Buongiorno, un caffè per favore」(ブォンジョルノ ン カッフェ ル ファーレ)というフレーズが、至るところから聞こえてきます。

イタリア人にとってエスプレッソは欠かせないものであり、元気の源。イタリアに行ったら、朝Bar(ール)で元気に挨拶し、エスプレッソを飲んで、イタリア風の朝の過ごし方を体験してみましょう。

フレーズ②:こんばんは

【こんばんは】
Buonasera
(ブォナーラ)

辺りが薄暗くなり始めると、街では「Buonasera」(ブォナーラ)を使います。

「sera」(ーラ)は、イタリア語で「夕刻」という意味です。

午後の4時頃まで「Buongiorno」(ブォンジョルノ)と挨拶する人もいれば、午後の3時頃から「Buonasera」(ブォナーラ)と言い始める人もおり、個人や地域によって差があるようです。

ちなみに、「昼」を表す「pomeriggio」(ポメッジョ)という単語と合わせて、「Buon pomeriggio」で「こんにちは」と使う地域も。

北イタリアでは、「Buon pomeriggio」(ブォン ポメッジョ)は、「こんにちは」の意味で使われることは少なく、別れ際に「よい午後を過ごしてね」という意味で使っている人をみかけます。

これには地域差があり、その場所の挨拶の特徴に倣って使う必要がありそうです。イタリアに旅行した際は、このような風習の違いを見つけるのも一つの楽しみと言えるでしょう。

フレーズ③:おやすみなさい

【おやすみなさい】
Buonanotte
(ブォナッテ)

「おやすみなさい」の意味である「Buonanotte」(ブォナッテ)は、1番よく使われる「おやすみ」を表す言葉です。

ほかにも直訳で「黄金の夢を」という意味の「Sogni d’oro」(ソンニーロ)があります。

これは、「良い夢を」というニュアンスで使われ、恋人や家族、友人にも使えます。

フレーズ④:ありがとう

【ありがとう】
Grazie
(グッツィエ)

イタリア人は親切な人が多いので、困っていたら声をかけてくれることがあるかもしれません。

発音のポイントは、「グラッツィエ」が「グラッチェ」にならないよう注意することです。

また、最後の「エ」を独立して発音するのではなく、「ツィエ」を一呼吸で言ってしまいましょう。

「Grazie」(グッツィエ)だけで感謝の気持ちは十分伝わりますが、ほかにも「ありがとう」を伝えるフレーズがあります。

例)
【何から何まで全部ありがとう】
Grazie di tutto
(グッツィエ ディ トゥット)

「di tutto」(ディ トゥット)とは、「すべてを、全部を」という意味です。

【どうもありがとうございます】
Grazie mille
(グッツィエ ッレ)

「mille」(ッレ)は、「千の」という意味です。

【心からありがとう】
Grazie di cuore
(グッツィエ ディ クーレ)

「di cuore」(ディ クーレ)は「心から」という意味です。

【関連記事】イタリア語の「ありがとう」言い方とは?カタカナ表記で発音を分かりやすく解説!

フレーズ⑤:どういたしまして

don't mention it

【どういたしまして】
Prego
(プーゴ)

「Grazie」(グッツィエ)の返事として、一言「Prego」(プーゴ)と返事をしましょう。

また、誰かにものを渡すときや席を譲るときなど、「どうぞ」と言いたいときにも「Prego」(プーゴ)が使えます。

なお、「どういたしまして」の意味として使える表現は以下のとおりです。

例)
【とんでもありません】
Figurati
(フィーラティ)

Si figuri
(スィ フィーリ)

「Figurati」(フィグーラティ)はカジュアルに使え、「Si figuri」(スィ フィグーリ)は敬語として使います。

【(これくらい)なんでもありません】
Di niente
(ディ エンテ)

「Di niente」(ディ エンテ)は「何も」という意味で、「感謝されるほどのことは何もしていません」というニュアンスのときに使いましょう。

フレーズ⑥:すみません

【すみません】
Scusi
(スーズィ)

お店で店員さんを呼ぶときや、通りすがりに道を聞くときなど、「Scusi」(スーズィ)と声をかけてみましょう。

ただ、イタリアではレストランで注文する際、日本のように「すみません」と大きな声では呼びません。

メニューを閉じてテーブルに置いておけば、注文が決まったとみなされ、店員さんが来てくれます。

しかし、なかなか来てくれない場合は、視線が合ったら片手を上げて合図を送りましょう。

フレーズ⑦:ごめんなさい

【ごめんなさい】
Mi dispiace
(ミ ディスピーチェ)

Scusi
(スーズィ)

Scusa
(スーザ)

謝るときの表現はいくつかあります。

「Mi dispiace」(ミ ディスピアーチェ)の「dispiacere」は「残念である」「不快である」という意味の動詞です。

「残念だ、心が痛む」という直訳から「ごめんなさい」という意味で使われます。

「Scusi」(スーズィ)は、目上の人に使う敬語です。

「Scusa」(スーザ)は友人や家族、同年代の人や、ある程度親しい間柄の人に使え、日本語では「ごめん」というニュアンスです。

【関連記事】イタリア語のあいさつ一覧!自己紹介や日常会話などシーン別に徹底解説

イタリア語の日常会話4選【自己紹介編】

4 Daily Italian Conversations【self-introduction】

イタリア語の自己紹介で使えるフレーズを4つ紹介します。

イタリアに長期滞在していると、友人の家でランチをしたり、遊んだりする機会があるかもしれません。

その際、ほとんどのケースで友人の友人がいるため、イタリア語で軽く自己紹介ができるとコミュニケーションがグッと取りやすくなります。

以下のフレーズもぜひ覚えておきましょう。

フレーズ①:はじめまして

【はじめまして】
Piacere
(ピアチェーレ)

例文を見てみましょう。

例)
【はじめまして、あゆみです】
Piacere, sono Ayumi
(ピアチェーレ ノ アユミ)

【あゆみです、はじめまして】
Sono Ayumi, piacere
(ソノ アユミ ピアチェーレ)

例文のように、「Piacere」(ピアチェーレ)は、名前の前後どちらにつけてもOKです。

フレーズ②:私は〇〇です

【私はあゆみです】
(Io) sono Ayumi
((イオ)ノ アユミ)

「Io」(イオ)は「私」、「sono」(ノ)は英語でいう「be動詞」にあたり、動詞essereといいます。

日本語と同じようにイタリア語も主語を省略でき、「Sono Ayumi」(ノ アユミ)だけでも自然な表現です。

フレーズ③:日本人です

【日本人です】
Sono Giapponese
ノ ジャッポーゼ)

「Giapponese」(ジャッポネーゼ)は「日本人」という意味です。

国名の「日本」は、「Giappone」(ジャッーネ)となります。フレーズ②で解説したように、「sono」(ノ)は、英語のbe動詞にあたります。

いくつかの国名もあわせて確認しておきましょう。

例)
【イタリア】
Italia
(イーリア)

【フランス】
Francia
(フンチャ)

【スペイン】
Spagna
(スンニャ)

【ドイツ】
Germania
(ジェルーニア)

【中国】
Cina
ーナ)

<h3>フレーズ④:〇〇が好きです</h3>

【ピザが好きです】
Mi piace la pizza
 ピアーチェ ラ ッツァ)

「◯◯が好きです」という場合は、「Mi piace ◯◯」( ピアーチェ ◯◯)といいます。

自分の趣味や好きなものを伝えられると、そこから話が広がることもあるでしょう。

ぜひ覚えておきたいフレーズです。

ここで注意しておきたいのは、好きなものが複数形の場合は、「Mi piacciono ◯◯」と動詞の形が変化するので、気をつけましょう。

例)
【あなたの靴が好きです】
Mi piacciono le tue scarpe
 アッチョノ レ トゥエ スルペ)

「le tue scarpe」(レ トゥエ スルペ)で「あなたの靴」という意味です。

「靴」は複数形で言うことが多いので、「Mi piace →Mi piacciono」に変化します。

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イタリア語の日常会話4選【旅行編】

4 Daily Italian Conversations

「イタリア旅行でとりあえず役立つフレーズを知りたい」という人は、こちらを参考にしてください。

以下の4フレーズだけでも覚えておくと、現地での最低限のコミュニケーションには困らないはずです。

フレーズ①:いくらですか?

【いくらですか?】
Quanto costa/costano?
クァント スタ/スタノ?)

Quanto viene/vengono?
クァント ヴィーネ/ヴェンゴノ?)

露店などで買い物をするとき、物の値段がすべてに記載されているわけではありません。

購入する前に値段を知りたいときは、上記の例文を使いましょう。

「Quanto costa/costano?」(クァント スタ/スタノ?)は、「お金がかかる」の動詞「costare」(コスーレ)を使います。

いくつかの商品の値段をそれぞれ知りたいときは、「Quanto costano?」(クァント スタノ?)と尋ねましょう。

「Quanto viene/vengono?」(クァント ヴィーネ/ヴェンゴノ?)も同様に使えます。

動詞の「来る」である「venire」(ベーレ)を使うフレーズで、カジュアルな場面で使えるフレーズです。

【全部でいくらですか?】
Quant’è?
(クァン?)

いくつかの商品をレジに持っていき、「全部でいくらですか?」と聞きたいときは「Quant’è?」(クァン?)を使います。

また、Bar(バール)などで食事の際に、飲食後のお会計のときにも使える表現です。

先ほどの「Quanto viene/vengono?」(クァント ヴィエネ/ヴェンゴノ?)も会計時に使えるフレーズなので、一緒に覚えておきましょう。

フレーズ②:◯◯はどこですか?

【◯◯はどこですか?】
Dov’è ◯◯?
(ドヴェ ◯◯?)

「Dov’è」(ドヴェ)は「Dove」(ドヴェ)+「è」(エ)がくっついた形です。

「どこ」という意味で、そのあとに場所などの名詞を入れて尋ねます。

いくつかの例文をみてみましょう。

例)
【トイレはどこですか?】
Dov’è il bagno?
(ドヴェ ル ンニョ?)

「il」(ル)は男性名詞に使う定冠詞で、英語でいう「the」にあたり、「bagno」(ンニョ)は「トイレ」という意味です。

【駅はどこですか?】
Dov’è la stazione?
(ドヴェ ラ スタツィーネ?)

「la」(ラ)は女性名詞に使う定冠詞で、「stazione」(スタツィーネ)は駅という意味です。

【あなたはどこにいますか?】
Dove sei?
(ドヴェ イ?)

友人との待ち合わせなどで、相手に「今どこ?」と聞くときに使ってみましょう。

「sei」(イ)は動詞essereと言われるもので、英語のbe動詞にあたります。

「あなた」という意味の「Tu」(トゥ)に続く動詞essereは「sei」(イ)なので、「Dove sei?」(ドヴェ イ?)となります。

動詞essereの活用は以下のとおりです。

人称essereの活用
【わたし】Io(イオ)
sono(ソノ)
【あなた】Tu(トゥ)
sei(セイ)
【彼/彼女】Lui/Lei(ルイ/レイ)
è(エ)
【私たち】Noi(ノイ)
siamo(スィアーモ)
【あなたたち】Voi(ヴォイ)
siete(スィエーテ)
【彼ら】Loro(ロロ)
sono(ソノ)

フレーズ③:◯◯をください

【◯◯をください】
◯◯, per favore
(◯◯ ル ファーレ)

まずは難しいことは考えずに、「〇〇ください」と積極的に話しかけてみることが大切です。

例文を紹介します。

例)
【これください】
Questo, per favore
クェスト ル ファーレ)

【切符ください】
Un biglietto, per favore
ン ビリット ル ファーレ)

【1枚ビニール袋をください】
Un sacchetto, per favore
ン サッット ル ファーレ)

【ビールください】
Una birra, per favore
ナ ッラ ル ファーレ)

「birra」(ッラ)は、「r」が2つ連続するため、巻き舌にしながら発音するのがポイントです。

イタリアに行くと、「複数形は?女性名詞?男性名詞?」など、いろいろ考えすぎて言葉が出てこないと落ち込むこともあります。

まずは考えすぎず、気楽に「〇〇ください」と頼んでみましょう。

フレーズ④:とても美味しいです

【とても美味しいです】
È molto buono
(エ ルト ブォーノ)

「È」(エ)は動詞essereで英語のbe動詞にあたります。

「molto」(ルト)は、強調する言葉で「とても」という意味になり、「buono」(ブォーノ)は「美味しい」という意味です。

イタリアといえば、美味しいイタリア料理ですよね。イタリア人は「美味しい」をさまざまな言葉で表現します。

各地の美味しい料理を堪能して、「Buono」(ブォーノ)以外の言葉で「美味しい」を表現しましょう。

「美味しい」という表現をいくつか紹介します。

例)
【すごく美味しい!】
Buonissimo!
(ブォッシモ)

【最高に美味しい!】
Ottimo!
ッティモ)

【ほっぺが落ちそうなほど美味しい!】
Squisito!
(スクイズィート)

イタリア語の日常会話3選【相槌編】

3 Italian Daily Conversations

イタリアでよく使われる基本的な相槌を3つ紹介します。

会話の基本となる表現なので、一つずつマスターしていきましょう。

フレーズ①:はい/いいえ

【はい/いいえ】
Sì/No
(スィ/ノー)

イタリア人は、誘いを断るときなど、理由を説明する人が多い印象を受けます。

理由を説明するのは難しいですが、「いいえ」という場合は「No」(ノー)だけでなく、「No grazie」(ノー グッツィエ)として、無愛想な印象を与えないようにしましょう。

フレーズ②:わかりません

【わかりません】
Non ho capito
(ノノ カート)

「ho」(オ)は動詞「avere」(アヴェーレ)の活用のひとつです。

「h」は無音で「オ」と発音し、「non」「ho」が一緒になると「ノノ」という発音になります。

「ho capito」(オ カピート)は、動詞【理解する】「capire」(カピーレ)の近過去形で、直訳では「わかりませんでした」です。

たとえば、相手の話を聞いていて内容が理解できなかった場合に、「Scusa, non ho capito」(ごめん、理解できない)→(ごめん、わからない)となります。

フレーズ③:もちろん

【もちろん】
Certo
(チェルト)

お店で店員さんに何かを依頼したりお願いをしたりすると、快く「Sì, certo!」(スィ チェルト!)と返事が返ってきます。

「Grazie!」(グラッツィエ!)と笑顔で返事をしましょう。

イタリア語の日常会話はネイティブと楽しく会話しながら覚えよう

Learn Italian everyday conversation with native speakers while having fun!

「日常会話を覚えて、イタリア旅行で使いたい」「イタリアで生活するうえで必要最低限のフレーズを覚えたい」と考えている人もいるでしょう。

イタリアでは英語を話す人が少ないため、少しでもイタリア語を話せたほうが、旅行がスムーズに、そして楽しくなるはずです。

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まとめ:イタリア語の日常会話を覚えて旅行・出張を楽しもう

イタリアで今すぐ使える日常会話フレーズを紹介しました。

  • 「おはよう」は「Buongiorno」(ブォンジョルノ)
  • 「こんばんは」は「Buonasera」(ブォナーラ)
  • 「はじめまして、花子です」は「Piacere sono Hanako」(ピアチェーレ ノ ハナコ)
  • 「美味しい」は「Buono」(ブォーノ)や「Squisito」(スクイズィート)などさまざまな表現がある
  • 「はい/いいえ」は「Sí/No」(スィ/ノー)

一度にすべてを覚えようとせず、少しずつ着実に身につけていきましょう。

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【関連記事】イタリア語を独学で勉強する方法を紹介!習得するための5つのコツやおすすめのサイトやアプリも!

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