英語のリスニング力が向上すると、ネイティブとの英会話でもよりスムーズなコミュニケーションが可能になります。
そのため多くの英語学習者は、英語の聞き取り能力を向上させるために、さまざまな方法を試しています。
その中でも、聞き流しは最も手軽な方法の一つです。
しかし、聞き流しによる英語リスニングの効果には賛否両論あります。
そこで本記事では、米国で学士号を取得した筆者が英語リスニングの聞き流しについて効果の有無や上達するための勉強法、おすすめのアプリについて詳しく解説します。
英語リスニングの聞き流しとは
英語の聞き流しとは、移動中や作業中などに、英語の音声データを流してその音声を聞くことを指します。
英語の音声データは、テレビやラジオ、ポッドキャスト、YouTube、アプリなど、さまざまなメディアがあります。
聞き流しは日常的に英語と触れ合う習慣を簡単に作り出せるため、英語学習者にとって最も手軽な英語学習方法の一つです。
英語リスニングは聞き流しは効果があるのか
簡単に始められる英語の聞き流しですが、人によってリスニング力を向上させられるという意見と、向上させられないという意見に分かれます。
実際には、聞き流しによって英語リスニング力を向上させることは可能です。
ただし、適当に右から左に英語の音声を聞き流しているだけでは、自分のためになる勉強はできません。
聞き流しを効果的に行うためには、適切な勉強法とコツを押さえることが必要です。
英語リスニングが聞き流しで上達しない理由
聞き流しは英語リスニングの上達に効果がないと唱えられるのには理由があります。
どんな場合に聞き流しの効果が出ないのか、主な原因を2点解説します。
理由①：発音の理解不足
英語は発音や音の出し方、リズムが日本語とは大きく異なるのが特徴です。
そのため、日本人にとって英語のリスニングは非常に難しいとされています。
特に「R」「L」の音の違いや「th」など、日本人にとって聞き取りにくい音がいくつかあるため、その音を理解していないと聞き流しだけではリスニングの理解度が低くなることがあります。
理由②：単語・文法の勉強不足
英語リスニングの聞き流しを行う上で、単語や文法についての理解が不十分である場合、リスニング練習の効果が得られないことがあります。
聞き流している際に、耳に入ってくる単語の意味が分からなければ、その単語はただの音としてしか認識できません。
また、英語の文法のルールを理解できていないと、聞いている文の構造や意味もわからないケースが多いでしょう。
聞き流しにおけるこのような問題は、英語の単語や文法に関する基礎的な知識の欠如に起因されます。
理由③：聞き流ししか取り組んでいない
英語リスニングが聞き流しで上達しない理由の3つ目は、リスニング勉強について聞き流ししか取り組んでいないことです。
聞き流しは日常に簡単に英語を取り入れられるというメリットがありますが、その一方で、新しい表現や文脈を理解するための単語や文法の知識を得ることは難しいでしょう。
そのため英語リスニングの上達には、聞き流しに加えて、リスニング問題を解いたり英単語を覚えるなど、基礎的な部分を固める他の学習方法も併用することが重要です。
また、英語リスニングの練習をする際には、自分が聞き取れた箇所と聞き取れなかった箇所をしっかりとチェックし、理解できなかった部分については、再度学習することが必要です。
英語リスニングの聞き流しで効果を引き出す勉強法
上記のような問題で意味のない勉強をしないためにも、聞き流しをする際はコツを押さえて効果的に行うことが大切です。
以下の4つの勉強法を参考に、聞き流しを行なってみてください。
- 発音を理解する
- 単語を覚える
- 英語の文法に慣れる
- 聞き流しは補助として勉強する
家事や通勤などの隙間時間を活用して、時間を有効に使いましょう。
勉強法①：発音を理解する
単語の正しい発音を理解することで、英語は圧倒的に聞き取りやすくなります。
英語が持つ独自の音の作り方やリズム、口の動きを習得することは自身の発音の向上はもちろん、他の人が話す英語の聞き取りにも効果的です。
英語の発音ルールが理解できれば、英語を聞き流す際にも自然と音が言語として頭に入ってきやすくなります。
勉強法②：単語を覚える
英語リスニングにおいて、単語の理解は非常に重要です。
役に立たない聞き流しをしてしまう人の多くがしてしまいがちなのが、せっかく流している英語の音源をただの音として右から左に受け流してしまうことです。
この問題の主な原因は、英単語の基礎的な知識が備わっていないことでしょう。
流れている英語音源をただのBGMではなく言語として頭に入れるには、ある程度の単語の知識が必要です。
ですので、リスニング力を高めるためにも単語の意味や使い方はきちんと覚えましょう。
勉強法③：英語の文法に慣れる
英語の文法に慣れることも効果的な聞き流しを行うのに効果的です。
単語を覚えるのがリスニングに重要なのと同様に、英語の文法に慣れることで、聞こえてきた英文を理解するためのヒントや手掛かりを得られます。
例えば、英語の文法の基礎を学ぶことで、主語や動詞、目的語などの位置を把握できるようになります。
このような文の構造の理解は、聞き流しで聞いた英文の意味をより正確に理解することに繋がり、最終的にリスニング力が強化されるのです。
勉強法④：聞き流しは補助として勉強する
聞き流しはリスニングの勉強方法として非常に簡単で手軽に取り入れやすいですが、メインのリスニング学習としてではなく補助的な勉強法として取り入れるのも選択肢の一つです。
上記で、効果的なリスニング学習としいて聞き流しを行うには、「事前に基礎知識がなければ難しい」と解説しました。
ですので、普段の英語学習やリスニングの勉強にプラスして日常生活に英語の聞き流しを取り入れるとより効果的にリスニング力の向上を計れるでしょう。
英語リスニングのおすすめ聞き流しアプリ
アプリを用いた英語学習はスキマ時間を有効活用できるおすすめの勉強方法です。
その中でも英語リスニングの勉強に役立つアプリは数多く存在します。
そこでここからは、英語リスニングにおすすめのアプリをレベル別に5つ紹介します。
全く聞き取れない方向け
まずは普段英語を一切聞かない、または全く聞き取れない初心者におすすめのアプリを2つ紹介します。
アプリ①：バイリンガルニュース
バイリンガルニュースは、2013年に開始されたPodcast番組で、マイケルとマミの2人のホストが毎週英語と日本語の2言語でホットなトピックについて議論する人気のプログラムです。
各回、マミが日本語で、マイケルが英語で議題となるニュースを読み上げるところから始まり、2人はそのままそれぞれの母語でトピックにいついてディスカッションしていきます。
番組は台本なしでアットホームな雰囲気で進んでいくうえ、扱うトピックも時事問題から趣味まで幅広いため、多くの人から支持されています。
バイリンガルニュースはアプリも公式で配信しており、アプリでは各回のスクリプトが見れたり、番組で使われた単語をマークできるカスタマイズ自由な単語帳機能もついており、英語学習の教材として非常に役立つ仕様となっています。
（一部有料）
アプリ②：英会話リスニング
英会話リスニングは、旅行や仕事などさまざまなシーンで役立つ英会話音声が収録されているリスニング学習に特化したアプリです。
収録されている英会話のシーンはなんと1,460種にものぼり、その内容は非常に充実しています。
全てのシーンにネイティブスピーカーの発音音声と、ワンポイント解説がついているので初心者には最適のリスニングアプリです。
また、英語音声だけをまとめて再生できる「フレーズ聞き流し」機能も搭載されているので、このアプリを用いて聞き流しを行うのも可能です。
（無料）
ある程度聞き取れる方向け
次に、ある程度の英語力があり日常的な会話を聞き取れるレベルの方におすすめのリスニングアプリを3つ紹介します。
アプリ①：YouTube
YouTubeは世界最大の動画プラットフォームで、世界中の人々が投稿したさまざまな動画を視聴できます。
英語リスニングの勉強に活用する場合、自分の興味や目的に合った動画を選んで聞くことが可能です。
動画のスタイルはさまざまで、英語のニュース番組やドキュメンタリー、音楽や映画、または講義や教育動画などその時の気分に合わせて聞き流す動画を変えられるのも魅力の一つです。
また、英語学習に特化したチャンネルやコンテンツも多数あり、初心者から上級者まで幅広いレベルの学習者に活用されています。
YouTubeには自動字幕機能も搭載されているため、自分の勉強スタイルにあった方法で活用してみてください。
（無料）
アプリ②：TED
TEDは、さまざまな分野における専門家が豊富なトピックについてのプレゼンテーションを行い、視聴者が知見を深められる動画プラットフォームです。
TEDの魅力は、英語の聞き取りに慣れるだけでなく、専門的な話題に触れることで、語彙力や知識も増やせる点です。
ほとんどの動画に英語字幕がついているうえ、日本語翻訳がついている動画も多くあるので、1回目は日本語字幕で視聴し、2回目は英語字幕で、3回目は字幕なしで聞き流すといった反復練習も行えます。
（無料）
アプリ③：italki
italkiは、世界中の言語をネイティブスピーカーとのレッスンで学べるオンラインプラットフォームでそのユーザー数は500万人にものぼります。
ネイティブスピーカーの講師と直接話すことで、リアルなコミュニケーション能力とリスニング力の向上が図れるのが最大の魅力です。
これらの能力を鍛えることで、実際に英語話者と対面した際にも、落ち着いて相手が話している内容を理解できるようになり、スムーズなコミュニケーションが取れます。
また、講師とのレッスンは自分の学習目的やレベルに合った内容に柔軟に対応してくれるため、初心者から上級者まで幅広く利用されています。
リスニング力の向上においてネイティブの生の英語を英会話を通して聞くということは非常に重要です。
（添削やクイズ機能などは無料、講師とのレッスンは有料）
まとめ
英語リスニングの聞き流しについて、効果の有無や、上達するための勉強法、おすすめのアプリなどについて詳しく解説しました。
【英語リスニングの聞き流しで効果を引き出す勉強法】
- 発音を理解する
- 単語を覚える
- 英語の文法に慣れる
- 聞き流しは補助として勉強する
おすすめアプリとして紹介したitalkiは、ネイティブ講師とのオンラインレッスンを自分の学習目的やレベルに合った内容で受講できます。
例えば「TOEICのリスニング対策がしたい」という方には、italkiの講師がそれに向けた本格的なレッスンを行ってくれるのでリスニング力のレベルに具体的な目標・目的がある方に非常におすすめです。
italkiは3回分の英会話レッスンを割引価格で提供しているので、気になる方はチェックしてみてください。
＞トライしたい方はぜひitalkiのオンラインレッスンに参加してみてください。
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