英会話において相手の話を聞き取るのに必要不可欠なのがリスニング力です。
しかしリスニングは多くの英語学習者が苦戦しているパートで、その上達には努力と工夫が必要です。
そこで本記事では、米大で学士号を取得した筆者が英語のリスニングが上達する勉強法とコツ、おすすめの教材を紹介します。
英語リスニングが上達しない理由
まずはじめに、英語リスニングが上達しない主な理由を2点解説します。
原因を知ることで、今後どのように対応すればいいのか見えてくるようになります。
単語・文法などの基礎知識が不足している
英語のリスニングが上達しない理由の1つ目は単語・文法などの基礎知識の不足です。
英語リスニングに必要な基礎知識には、単語やフレーズ、文法、発音ルールなどがあります。
これらの知識が不足していると、なかなか英語を聞き取り理解はできません。
会話に出てきた単語を知らなければ、その一文の理解はあやふやになってしまい、文法を知らなければ、文の構造が分かりません。
そのため、リスニングを上達させるためには、基礎知識をしっかりと身につけることが必要です。
単語の発音が理解不足
2つ目は単語の発音を理解していないという点です。
英単語の発音には、英語特有の音やアクセントがあります。
これらを理解できなければ、英語の聞き取りはできません。
例えば、英語の「th」という音は、日本語にはない音です。
このような英語独特の音や単語の正しい発音を知らなければ、ネイティブが話す英語の聞き取りは難しいでしょう。
英語リスニングが本当に得意になる勉強法
英語リスニングを上達させるには、正しい勉強法を取り入れることが大切です。
以下に、英語リスニングが本当に得意になる勉強法を紹介します。
- 単語とフレーズは発音と一緒に覚える
- 文法を理解する
- 音源付きの教材で学習する
- 繰り返し音読やシャドーイングをする
勉強法①:単語とフレーズは発音と一緒に覚える
英語の発音は、日本語とは大きく異なるため、正しい発音を覚えることが重要です。
ですので単語やフレーズの勉強をする際は、その発音も一緒に覚えるようにしましょう。
正しい発音を覚えておくことで、リスニングの際に聞き取りやすくなります。
また、発音を覚えることは、英語独特の音の出し方やアクセントの理解にもつながるので、リスニングのみならずスピーキングの上達にも役立ちます。
勉強法②:文法を理解する
英語のリスニングにおいて、文法の理解は非常に重要です。
英語の文法は、単語の配置や語順、時制など多くの項目が日本語と異なります。
ですので英語の文法を理解していなければ、リスニングの際も会話の文脈や意味がわかりません。
例えば、単語の語尾に着く「-ed」が過去形を表すことを知っていれば、「その文章は過去のことを話している」と聞き取った英文の概要を把握できるようになります。
勉強法③:音源付きの教材で学習する
英語リスニングを上達させるには、音声が付いた教材を使うことが有効です。
英語教材には様々なタイプがありますが、アプリやサイトを利用する場合は、ニュースや映画、ラジオ番組など、音源が豊富に揃っているものを選んで学習しましょう。
また参考書には、CD付きのものや音源がダウンロードできるものなど、音声を聞きながらテキストを読んで学習を進められるタイプのものが多くあります。
これらの音源付きの教材を活用して、音と文章を合致させて理解する練習がリスニングには効果的です。
勉強法④:繰り返し音読やシャドーイングをする
繰り返しの音読やシャドーイングも、英語のリスニング力を向上させるのに効果的です。
音読とは英文を読みながら自分でも声を出して発音することで、シャドーイングとは音声を聞きながらその音声に合わせて口の動きや発音を模倣することです。
シャドーイングなら音源で正しい発音を聞きながら自分でも発声の練習ができるため効率的に勉強できます。
この2種類の練習を繰り返し行うことで、英語の発音やリズムを感覚的に掴めるようになるため、聞き取りの際に役立ちます。
英語リスニングの3つのコツ
次に、英語リスニングに役立つ3つのコツを紹介します。
- 意味を考えない
- 正確に聞き取る必要はない
- リスニングの本質を念頭ににおく
これらのコツを押さえておくと、リスニング力がグッと向上するでしょう。
コツ①:意味を考えない
リスニングの際に単語やフレーズの意味を一つ一つ完璧に理解しようとすると、プレッシャーも相まって聞き取りがより難しく感じてしまいます。
まずは英語を「聞く」ということに集中し、英語の音を覚え、リズムやイントネーションを体で感じることが大切です。
そうしていくうちに聞き取りの精度は上がっていき、自然と単語やフレーズの意味も理解できるようになっていきます。
コツ②:正確に聞き取る必要はない
こちらもコツ①と同様で、英語の一言一句全てを完璧に聞き取れなくても、英文の意味は十分に分かるということです。
全ての単語やフレーズを正確に聞き取ろうとすると、それによるストレスやプレッシャーで、普段分かることもわからなくなったり、リスニングの練習が苦痛になったりしてしまいます。
ですのでリスニングの際は、一言一句正確に聞き取ることにこだわらず、英語の流れを掴むことを意識しましょう。
最初はなかなか聞き取れなくても、繰り返し練習することで徐々に聞き取れるようになっていきます。
コツ③:リスニングの本質を念頭におく
英語のリスニングは、単語やフレーズを完璧に聞き取ることが目的ではありません。
リスニングの本質は、英語の音を聞いてリズムやイントネーションを体で感じ、そして文章の意味を把握することです。
ネイティブスピーカーと同じように英語が聞こえるようになることが、英語学習者のリスニングにおける最終目標でしょう。
この点を念頭に置いて、リスニングの練習を行ってみてください。
英語リスニングで注意すべき勉強法
次に英語リスニングで多くの人がやってしまいがちな注意すべき勉強方法を3種類紹介します。
- 聞き流し
- 洋楽を聴く
- 音声スクリプトの黙読
自分に当てはまっていないかチェックし、効率よく勉強を進めましょう。
勉強法①:聞き流し
1つ目は聞き流しです。
聞き流しは、いつでもどこでも気軽に行え、英語を生活の一部に盛り込んで耳を慣れさせるという点においては非常に優れた勉強方法です。
ただし、初心者にとっては難易度が高く、知識や理解力が不足している場合には効果的ではありません。
意味やニュアンスも一切理解できない状態でただ聞き流すだけでは、リスニング力の向上には直結しないので、単語や文法などの基礎的な勉強も同時に進めることが大切です。
勉強法②:洋楽を聴く
2つ目は洋楽を聴く勉強法です。
洋楽を日常的に聴くことは、英語の歌詞を聞いて発音や語感を楽しみながら身につけられるうえ、単語やフレーズも覚えやすくなります。
しかし、洋楽の歌詞には独特の表現や単語が使われていることが多く、実践的な英語の学習には限界があるかもしれません。
ただ曲を楽しむだけではなく、歌詞の意味や使われている表現について調べてみるなど、自分から進んで洋楽から勉強しようと心がけることが大切です。
勉強法③:音声スクリプトの黙読
最後に音声スクリプトの黙読です。
リスニング教材などの音声を聞きながらスクリプトを黙読することはリスニング力の強化に効果的です。
しかし、黙読だけでは実際に自分でどのように発声するのかまではわかりません。
ですので、英語の音声を聞く際にスクリプトが手元にある場合は、黙読よりも音読を同時にするシャドーイングを行いましょう。
シャドーイングなら、リスニングだけでなくスピーキングの練習も同時に行うことが可能です。
英語リスニングの教材おすすめ6選
最後に、英語リスニングを勉強する際におすすめの教材を以下のタイプ別に6つ紹介します。
- アプリ
- 参考書
- 動画
教材タイプそれぞれの特徴を押さえて、自分にぴったりの学習方法を見つけてみてください。
教材①:アプリ
1つ目の教材タイプは、アプリです。
英語学習アプリは数多くあり、単語や文法、リスニングや発音練習など昨今では様々な内容をアプリで学ぶことが可能です。
スマートフォンやタブレットがあればスキマ時間に気軽に勉強できるのがアプリ学習の最大の魅力でしょう。
TED
TEDは、様々なトピックについて各界の専門家がわかりやすく行ったプレゼンデーションの動画を配信しているプラットフォームです。
講演のほとんどが英語で行われており、そのスピーカーやテーマは幅広く、自分の興味のある分野について楽しく学べるのが特徴です。
TEDアプリをダウンロードすると、講演の動画や音声を視聴できます。
全ての動画には英語字幕がついているうえ、講演によっては日本語字幕もついているため、リスニング勉強にも効果的です。
(無料)
italki
italkiは、世界中にいるネイティブ講師とあらゆる言語が学べるオンライン言語学習サービスです。
そのユーザー数は世界で500万人を誇り、多くの人から愛されています。
もちろん英語ネイティブの講師も多く在籍しており、生徒は自分にぴったりの講師を選んでレッスンを受けられます。
英語のリスニング力を向上させるためには、英語を実際に聞いて、その発音やアクセントに慣れることが必要です。
italkiでは、英語ネイティブスピーカーとの会話を通じて、自然な英語のリズムやアクセントもしっかり学べるのでおすすめです。
(添削やクイズ機能などは無料、講師とのレッスンは有料)
教材②:参考書
2つ目の教材タイプは参考書です。
参考書にはCDがついていたり音源をダウンロードできるものも多くあります。
英語学習の時間をしっかりと作り、じっくりと勉強を進めたい方におすすめの教材タイプです。
TOEICL&Rテストリスニング 続・ゼロからスコアが稼げるドリル
『TOEICL&Rテストリスニング 続・ゼロからスコアが稼げるドリル』は、TOEICのPart2、リスニングとリーディングに特化した参考書です。
テストの傾向や問題形式について詳しく解説されているほか、豊富な練習問題も収録されています。
また、音声CDも付いているため、自宅で試験の雰囲気を掴むのにも役立ちます。
リスニングの演習問題を数多くこなしたい人におすすめです。
『TOEICL&Rテストリスニング 続・ゼロからスコアが稼げるドリル』
NHKラジオ英会話
『NHKラジオ英会話』は、NHKが制作・放送する英語のラジオ番組で、それを元にした参考書も出版されています。
この参考書では、ラジオ英会話のテキストを収録しており、音声CD付きです。
日常英会話からビジネス英語まで様々なシーンでの英語表現が掲載されていて、実践的な英会話を音声を通して学べます。
教材③:動画
3つ目は動画です。
普段見ている動画を英語のものに変えるだけで、簡単に英語を日常に取り入れられ、英語をより身近に感じられるでしょう。
youtube
YouTubeは世界最大の動画プラットフォームで、多くの人が日頃から利用しているかと思います。
動画投稿者は世界中にいるため、もちろん英語の動画も数多くアップロードされています。
ニュース、ドラマ、バラエティ系など、自分の趣味や好みにあった英語の動画を視聴することで、楽しみながら英語のリスニング力を高められるでしょう。
またYouTubeに搭載されている、自動字幕の機能は英語学習に役立ちます。
Netflix
Netflixは、世界中のテレビ番組や映画を視聴できる動画配信サービスです。
英語のオリジナルコンテンツが豊富にあり、英語リスニングの練習に最適です。
字幕も英語と日本語が選べるため、1回目に日本語字幕で、2回目は英語字幕で、そして最後に字幕なしで視聴するといった勉強方法もおすすめです。
まとめ
英語のリスニング上達に役立つ勉強方法やそのコツ、おすすめ教材を紹介しました。
- 単語とフレーズは発音と一緒に覚える
- 文法を理解する
- 音源付きの教材で学習する
- 繰り返し音読やシャドーイングをする
英語リスニングの上達には、単語や文法などの基礎知識の習得、そして発音やリズムの理解が必要です。
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