留学帰りの人や英語が少しできる人が言う「英会話に文法なんていらない」という言葉を耳にしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、結論から述べると英会話に文法の知識は必要です。
文法は英語で文章を構成するための基本的な「ルール」のようなもので、これを守らなければ意味の通った英文はつくれません。
そこで本記事では、米国の大学で学士号を取得した筆者が、英会話における文法の必要性と勉強法を解説します。

 

英会話に文法はいらないと言われる理由

英語の読み書きはある程度できるにも関わらず、話すのが苦手と言う日本人は多くいます。
その理由としてよく挙げられるのが、「学校では文法ばかり勉強するからアウトプットができない」というものです。
しかし、実際のところ英文法の勉強は英会話において必要不可欠なので、この理由は間違っています。
それではどうして英会話に文法はいらないという説がよく唱えられるのでしょうか。2つの理由を解説します。

理由①:英会話で使わない文法を勉強しがち

1つ目の理由は、日本人はネイティブが日常会話で使わないような複雑な英文法まで勉強しようとする傾向があることです。
「英会話学習」となるとどうしても難しいレベルの内容も習得しようとする意識が働いてしまい、一般的な英会話には必要のない文法にまで手を出してしまうというケースが多くあります。
そしてその難易度についていけず、勉強を挫折してしまうのです。

理由②:文法を覚えるだけで実際に使う練習をしない

学校で行われる英語教育の多くはテストや受験に向けたカリキュラムとなっており、文法などの知識のインプットにフォーカスされています。
しかし、英文法を覚えるだけでなく実際に使うアウトプットの練習をしないと、せっかく頭に入れた文法の知識も会話で活用できません。

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英会話に文法が必要な理由

ここからはなぜ文法が英会話に必要なのか、具体的な理由を解説します。

理由①:文法を知らないと会話の理解ができない

文法は、英語で文章を構成するための基本的な「ルール」です。
英会話で相手の話を聞くときも、文法を理解していなければ話しの内容を理解できません。
聞き取った英文が自分の頭の中で意味を成すためには、文法の知識が必要です。

理由②:文法を知っていれば自分の気持ちを正確に伝えられる

スピーキングでも同じで、文法という英語のルールに基づいて話す英文を構成する必要があります。
英単語の知識があったとしても、それを正しい文法の語順で組み立てなければ相手に伝わる英文は作れません。
自分の気持ちを相手に正確に伝えるためにも、文法は大切です。

 

英会話に役立つ文法の勉強法

ここからは、英会話に役立つ文法の勉強法5つ詳しく解説します。

勉強法①:中学レベルの文法を復習する

実はネイティブの日常会話で登場する英文法はシンプルなものが多く、日本の中学レベルの文法も多用されます。
つまり中学レベルの英文法を理解していれば、日常的な英会話の多くを理解できるようになるのです。
何かを習得するためには、基礎をしっかりと築くのが大切です。
英文法においても、いきなり難易度の高い内容に挑戦するのではなく、基礎的な中学レベルの文法をしっかりと復習することから始めましょう。

勉強法②:日常会話で使える文法から覚える

中学レベルの文法知識があれば一般的な英会話の多くを理解できるようになりますが、自分でも会話に積極的に参加できるレベルまで達するためには、日常会話で使える文法を率先して覚えていくのがおすすめです。
会話で頻出する文法を覚えることで、英文の構成を理論的に理解できるようになります。その力を応用していけば、どんなトピックの会話にも追いつけるようになり、自分からも積極的に会話に参加できるようになります。

勉強法③:英語で学ぶ

ある程度英語のレベルに自信がついてきたら、英語で書かれた文法書で学習してみるのも良いでしょう。
日本語のこまかい表現を日本語以外の言語で正確に解説するのが難しいように、英語のルールである英文法を解説するのに最も適した言語は英語です。
英文法を日本語で聞いたこともないような言葉を使って解説されるよりも、英語で書かれていた方がスッと頭に入ってきやすいこともあるので、英語の参考書も一度試してみてください。
また、英文法を英語で学習すると頭の中で日本語と英語の置き換えを行わなくて済むため、「英語脳」の強化にもつながります。

勉強法④:英作文をする

文法の知識のインプットと同時に、アウトプットも練習しましょう。
英作文はおすすめのアウトプット練習方法で、自分の言いたいことを学んだ文法に基づいて文章に起こす練習ができます。
頭に入れた文法の知識を実際に使っていくことで、知識の定着が図れるうえ、頭の中で瞬時に英文を構成する力がつきます。

勉強法⑤:実際に英会話をする

実際に英会話をするのも効果的なアウトプット練習方法です。
英作文でつけた「頭の中で英文を構成する力」を使い、瞬時に口から文章にして発する練習をします。
実際にネイティブと英語で話せるようになるためには、会話の練習は必要不可欠です。
英会話の練習をしてくれる英語を一般レベルで話せる人やネイティブスピーカーが周りにいない方には、オンライン英会話がおすすめです。

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日常会話のために知っておくべき5つの英文法

最後に、日常的な英会話をするにあたり最低限抑えておくべき英文法5つ解説します。
文法学習の足がかりとして参考にしてみてください。

英文法①:be動詞と一般動詞

英語には大きく分けて2種類の動詞が存在します。
主語によって使い分けるbe動詞と、その他の一般動詞です。

be動詞は、簡単にいうと「=(イコール)」と同じ働きをします。

例:

  • I am a teacher.
    私は教師です。
  • He is a student.
    彼は生徒です。

このようにbe動詞は、前後にくる単語をイコールで結びます。

一般動詞は、主語の動作を表す動詞です。

例:

  • I play the piano.
    私はピアノを演奏する。
  • I study history.
    私は歴史を勉強する。

  

英文法②:文型・語順

英語と日本語の語順は異なります。
例えば上述の例文、「私は歴史を勉強する」を日本語と同じ語順で英語で表そうとすると、以下のようになります。

× < I history study. >

これだと、英文は成立しておらず意味は伝わりにくいです。
英語の語順は「文型」と呼ばれ、5つのパターンに分けられています。その中でも基本形となり、一番初めに抑えるべきなのは第三文型です。
第三文型<S+V+O>から成り、主語+動詞+目的語の語順で文章を構成します。
「(主語)が(目的)を(動詞)する。」といった文章を作ることができるため、英会話初心者はまず初めにこの文型を自分で応用できるようになりましょう。

英文法③:時制

英語には12種類の時制が存在しますが、日常的な会話でよく用いられるのは以下の5種類です。

①:現在形
②:過去形
③:現在進行形
④:未来形 I
⑤:未来形 II

この5種の時制をマスターし使いこなすことによって、英語でも過去の出来事や未来の予定、現在の状況や経験を表現できるようになります。

英文法④:疑問文

自分のことを語るだけでは会話のキャッチボールはできません。会話をふくらませたり途切れなくするためにも疑問文の構成方法を知り、相手に質問できるようになりましょう。
疑問文はYES/NOで答えられる質問と、具体的な答えを求める質問の2種類に分けられます。
後者は、5W1Hと呼ばれる以下6つの単語を活用し構成します。

①:Who(誰)
②:When(いつ)
③:Where(どこ)
④:What(なに)
⑤:Why(なぜ)
⑥:How(どう)

  

英文法⑤:助動詞

助動詞とは、読んで字のごとく「動詞を助ける言葉」です。その動詞がもともと持っている意味にプラスして文全体の意思に変化を与えたり、より豊かな表現を可能にします。
CanShouldは助動詞の代表例で、I play the piano. (私はピアノを弾く)という文に<can>を付け加えると、I can play the piano.(私はピアノを弾くことができる)になり、現状を述べた文章から自分の能力を示す文章へと変化させます。

まとめ

英会話での文法の必要性と、その勉強方法について詳しく解説しました。

英文法勉強のコツ①:中学レベルの文法を復習する
英文法勉強のコツ②:日常会話で使える文法から覚える
英文法勉強のコツ③:英語で書かれた文法書で学習してみる
英文法勉強のコツ④:英作文でアウトプットの練習をする
英文法勉強のコツ⑤:実践的な英会話でアウトプットの練習をする

学んだ英文法を自分で実際に活用できるようになるために、英会話の練習はしっかりと行いましょう。
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