社会人になってから英語の勉強を久しぶりに再開するという方も少なくないのではないでしょうか。
社会人の英語学習方法は様々ですが、英語文法を学ぶ際は複雑な項目の解説などが詳しく載った参考書を用いた勉強方法がおすすめです。
そこで今回は米国の大学で学士号を取得した筆者が、英語文法の参考書を選ぶ際に重視すべきポイントと、おすすめの参考書を初心者・中級者・上級者レベル別に紹介します。
英語文法の参考書を社会人が選ぶ際のポイント
文法の参考書を選ぶ際、書店やショッピングサイトには種類が多すぎてどれを選んで良いのか分からないという悩みを抱える人も多いでしょう。
そこでまずはじめに、社会人が文法の参考書を選ぶ際に考慮するべきポイントを3点紹介します。
ポイント①:レベルに合っているものを選ぶ
英語文法の参考書には、初心者向けから上級者向けまで様々なレベルのものがあります。
社会人になって文法の学習を再始動する際、「簡単なレベルから始めるのは気が引ける」と思う方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、効率的な英語学習を進めていくにあたり非常に大切なのは、「自分の英語力を知り、受け入れ、そのレベルから英語力の向上を図る」という意識です。
中学英語レベルの文法の基礎が固まっていない人が上級レベルの参考書に手をつけようとしても、理解ができず無駄な時間が過ぎてしまう上、モチベーションの低下にも繋がります。
ですので英語文法の参考書を選ぶ際は、自分の英語力に合った参考書を選ぶように心がけましょう。
ポイント②:目的に合うものを選ぶ
一言で英語学習といっても、人によって様々な目標や目的があると思います。
- 洋楽や海外ドラマをより気軽に楽しみたい人
- ビジネス英語を習得して仕事に活かしたい人
- TOEICやIELTSなどの試験対策がしたい人
- 旅行先で現地の人とコミュニケーションを取りたい人
上記のように、個人によって英語の学習目的は異なるでしょう。
そしてその学習目的に応じて、習得すべき文法も違ってきます。
英語文法の参考書には、ビジネス英語に特化したものや試験対策に特化したもの、基礎中の基礎だけを固めるためのものなど、個人の目的に合わせた数多くの種類が存在します。
ですので学習効率をアップさせ、学習のモチベーションを保つためにも、英語文法の参考書は自分の目的に合ったものを選びましょう。
ポイント③:学習方法が合うものを選ぶ
英語文法の参考書は、教科書のようなものから演習問題が多く掲載されたワークブックスタイルまで様々な形式があります。
自分の好みや学習目的に合わせて、より効率的な学習ができる形式の参考書を選ぶことが大切です。
例えば、試験に向けた文法学習を自分自身で進めたいという方は、演習問題が載ったワークブックスタイルの参考書が向いているでしょう。
一方、英会話力の向上を目的としている場合は、CDなどの音声教材が付属している参考書を選ぶことによってリスニングの練習も同時に行うことができるのでおすすめです。
また、最近の参考書には、解説動画がダウンロードできたり、オンライン上にアップされているものもありますので、自分が継続しやすい学習方法を取れる参考書を選んでみてください。
社会人におすすめの英語文法の参考書|初心者
ここからは、社会人にオススメの英語文法の参考書をレベル別に紹介します。
まずは初心者向けの参考書です。
社会人で英語学習を学生時代ぶりに再開させる方が、中学レベルの基礎文法を学び直すのに最適な参考書を3冊厳選しました。
初心者用①:大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】 (名人の授業)
『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】 (名人の授業)』は、東進ブックスから出版されている、中学レベルの英文法の補完・復習をできる参考書です。
東進ブックスは大手予備校の東進ハイスクールが運営している出版社で、本書では予備校ならではの知識を活かし、学生がつまずきやすいポイントをわかりやすく解説しています。
本書は英語の基礎を築くために高い評価を得ている参考書で、社会人が英語を学び直す際にも有効です。
基礎英語に不安がある方は、この参考書で文法の基礎をしっかりと固めることを目指しましょう。
また、本書ではイラストが多用されていたり、語り口調も堅苦しくないため、参考書特有の圧迫感を気にせず気軽に学習ができるのも魅力です。
初心者用②:Mr. Evineのアルファベットから英語の基礎をなんとかするドリル
『Mr. Evineのアルファベットから英語の基礎をなんとかするドリル』は、名前の通り英語の基礎中の基礎を学習していく初級者向けの参考書です。
アルファベットと基礎英単語の習得から始まり、基礎文法、その他の簡単な言い回しなど、英語が苦手な人でも取り掛かりやすい優しい英語レベルで勉強ができます。
本書にはインプットとアウトプット両方の観点から構成される23のレッスンがあり、基礎文法のわかりやすい解説とそれを用いた演習問題が掲載されています。
CDも付属されているので、初級リスニングの練習も可能です。
英語をイチから徹底的にやり直したい方、英語基礎に不安がある方、今まで断片的な記憶に頼って英語学習を進めていた方におすすめの参考書です。
初心者用③:世界一わかりやすい英文法の授業
『世界一わかりやすい英文法の授業』は、大人気英語アプリ「スタディサプリ」で講師を務める関正生氏によって監修された参考書です。
本書では、文法のルールを単に覚えるのではなく、なぜそのようなルールがあるのか理解することに重点を置いており、文法を論理的に学習できます。
ただ暗記するだけの英語文法の学習が苦手だった人も、文法の根本的な仕組みを理解することによってより感覚的に文法を知識として定着させることができるのでおすすめです。
また、この参考書には単なる文法の解説だけでなく、関連するイラストや偉人の名言なども紹介されているので楽しく学習を継続させられます。
社会人におすすめの英語文法の参考書|中級者
次に、中学レベルの基礎英語は既に習得している中級英語学習者におすすめの英語文法の参考書を3冊紹介します。
中級者用①:一億人の英文法
『一億人の英文法』は教科書英語のような堅苦しくやけに難しい文法項目ではなく、ネイティブが実際に日常会話で使う実践的な文法に重点を置いた参考書です。
本書が大事にしているのは「話せる英語」を身につけることで、機械的な文法の暗記ではなく、日常的な英会話における頻出文法をわかりやすく解説することで、ネイティブスピーカーの感覚をつかめます。
英語でのコミュニケーションの取り方や、実際にネイティブスピーカーと対話するために英語学習をしている人には特におすすめです。
中級者用②:ドラゴン・イングリッシュ基本英文100
『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』は、ネイティブが実際に会話で使う100の実践的な英文が掲載された参考書です。
本書に記載された例文を覚えると英作文に非常に有効なうえ、100の例文の構造を理解していく過程のうちに、文法の仕組みが見えてくるようになります。
本書は以下の構成になっており、英語を英語で理解する英語脳を育むことに効果的です。
- 日本語の例文
- その例文を英訳する際の考え方
- 英訳された例文
またCDも付属しているため、リスニングの練習にもなります。
入試や資格テストなどで英作文が出題される人、文法を自然に深く理解したい人、英文の読解スピードを上げたい人におすすめです。
中級者用③:Next Stage 英文法・語法問題
『Next Stage 英文法・語法問題』は、初版が1999年に出版されて今もなお多くの人に愛される文法書で、高校教材としても採用されていいます。
大学入試に向けた高校レベルの文法を、膨大な数の演習問題を通して学習することができ、既に持っている文法の知識をアウトプットする練習として適しています。
大学の受験勉強には最適の文法書ですが、豊富な問題数の傍ら解説が若干不十分な点もあるので、知識のインプットには別の文法解説書を用いると良いでしょう。
社会人におすすめの英語文法の参考書|上級者
最後に、上級者に向けたおすすめの英語文法参考書を3冊紹介します。
上述したレベルの文法は完全に習得し、英語を英語で理解する力「英語脳」を既に持っている方が、更なる英語力の向上を図る際にはこれらの参考書をチェックしてみてください。
上級者用①:ロイヤル英文法―徹底解説
『ロイヤル英文法―徹底例解』は、複雑な文法を詳細に解説している文法書で、辞書としても使用可能です。
その専門性や解説の細やかさに対し価格は低く設定されており、英語上級者は一冊持っておくと非常に便利な参考書となっています。
本書では、ネイティブスピーカーの校閲を経た数多くの文法項目が、非常に細やかなニュアンスまで解説されているため、英語学習において何か小さな疑問が生じた際にもパッと調べられるのが魅力です。
ネイティブ並みの豊かな表現力を身につけ、英語力に更なる磨きをかけたい方におすすめの参考書です。
上級者用②:Oxford Modern English Grammar
『Oxford Modern English Grammar』は、オックスフォード大学から出版されている世界中の英語学習者から長年愛されてきた正統派の文法書です。
句・節・文章など英文を構造的に分解して、文構造の観点から各文法項目を説明しているので、英語の文章の成り立ちを文法的な観点から理解できるようになります。
イギリス英語とアメリカ英語の両方をカバーし、基礎英語から上級者向けの文法構造まで幅広いレベルの内容を収録しています。
全編英語で書かれていますが、ある程度の英語読解力があれば理解できるので、文法をロジカルに学びたい方におすすめです。
上級者用③:English Grammar in Use
『English Grammar in Use』は、ケンブリッジ大学出版の英語学習教材で、世界で3200万部以上出版されている代表的な文法書の一冊です。
この参考書では、実際にネイティブが使用する文法の細かいニュアンスまで学べます。
また、分かりやすい文法説明も本書の特徴で、豊富な数の例文を用いて文法の具体的な使い方が分かるようになっています。
カバーする内容のボリュームも圧倒的で、英語学習者なら一冊持っておくと重宝する文法書といえます。
全編が英語で記載されているため、一定以上の英語レベルのある方におすすめです。
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参考書を用いた文法の学習は、文法項目の詳しい解説や演習問題を通したアウトプットの練習などもおできて非常に有効な勉強方法ですが、学習のために机に向き合うまとまった時間を日常的に取る必要があります。
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まとめ
社会人に向けた英語文法の参考書の選び方と、レベル別のおすすめ参考書を解説しました。
- 参考書の選び方のポイント①:効率的に学習を進めるために、自分の英語力のレベルに合った参考書を選ぶ
- 参考書の選び方のポイント②:効率性や学習のモチベーションを保つためにも、学習目的に合った参考書を選ぶ
- 参考書の選び方のポイント③:自分の好みや学習目的に合わせて、より効率的な学習ができる形式の参考書を選ぶ
自分に最適な参考書を選んで、英語文法の学習を快適に進めていってください。