「こんにちは」のあいさつはコミュニケーションの基礎の基礎!
ドイツ語で「こんにちは」は「グーテン・ターク」なのはご存じの方も多いかもしれませんね。
でも、日本語でもいろんな挨拶のしかたがあるように、ドイツ語にもフォーマルからカジュアルまでいろんな挨拶のしかたがあるのはご存じでしたか?
この記事ではドイツ語学習歴10年、ドイツ滞在歴2年の筆者が、ドイツ語の「こんにちは」の言い方をご紹介します。
ドイツ語の「こんにちは」の発音
ドイツ語で「こんにちは」は上にも書いたとおりGuten Tag. といい、読み方は「グーテン ターク」です。
ドイツ語の読み方は基本的にローマ字読みに近いのですが、最後の ”g” を ”g” の音で読まず ”k” の音で読むことに注意が必要です。
アクセントは「グー」と「タ」のところに置いて、「テ」と「ク」はちょっと弱めに読むのがポイントです。
ドイツ語のカジュアルな「こんにちは」
目上の人にも使える”Guten Tag.”に対して、友達や家族、同年代同士で使える挨拶はほかにもいろいろあります。
【ハロー】
Hallo.(ハロー.)
「ハロー」はドイツ語のカジュアルな挨拶の代名詞。一日中使えてとても便利です。
スペルは英語と似ていますが”a”であることに注意しましょう。読み方も日本語の「ア」と同じなので英語より簡単!
【やあ】
Hi. (ハイ.)
英語のHi!(ハイ!)は「やあ」というニュアンスでドイツやオーストリア、スイスでも広く使われています。親しい人同士ではこの言い方もありですね。
ドイツ語のフォーマルな「こんにちは」
【こんにちは】
Guten Tag. (グーテン ターク.)
フォーマルな場でも最初にご紹介した”Guten Tag.”が使えます。
このフレーズ、元々は”Ich wünsche Ihnen einen guten Tag!”「あなたに良い一日があるようお祈りいたします」 の最後の部分”guten Tag!”だけを切り取った言い方ですが、今ではこのフレーズを丸々言う人はほとんどいないでしょう(言ったとしても、逆にギャグっぽくなってしまうので注意!)。
しっかり相手の目を見て笑顔で”Guten Tag.”と言うのがベストです。
ドイツ語の「こんにちは」は地域で使い分ける
ドイツやオーストリアは領邦制の国家です。
昔は数百もの小国の連合体だったドイツ語圏は伝統的に地方自治の国なので方言も豊富。特に南北での言葉の違いは実はかなり大きいんです。
歴史的に北部で話されている「低地ドイツ語」と南部からオーストリアにかけて話されている「高地ドイツ語」があり、挨拶の言葉にも違いがありますよ!
北部の場合
【やあ】
Moin.(モイン.)
カジュアルめな「こんにちは」で、”moin moin” (モイン モイン)と2つ重ねることもあります。
標準ドイツ語のHalloにあたる言葉で、実は古い低地ドイツ語やフリジア語の名残でもあります。
「モイン」という響きがちょっとかわいいですよね!
特に朝の挨拶として使われるようです。
【こんにちは】
Mahlzeit. (マールツァイト.)
これも北部で使われる方言で、直訳すれば「お昼ご飯の時間」なのですが、お昼時の挨拶としてよく使われます。
「よいお昼時を」といったニュアンスだそうです。
南部の場合
【こんにちは】
Grüß Gott. (グリュース ゴット.)
「グリュースゴット」はドイツ南部(特にバイエルン)とオーストリアで非常によく使われる「こんにちは」の表現です。
店員さんやホテルのスタッフ相手にも使えますよ!特にバイエルンでは地元愛の強い人が多いので、この挨拶だけでお店の人がニコニコしてくれることも!
直訳すれば「神のご加護を」という意味で、カトリック色の強い南部ならではの表現ですね。
“Grüß”の”ü”は「ウ」の口をしながら「イ」という特殊な発音です。
こちらも一日中使えるフレーズです。
【やあ】
Grüß dich?(グリュース ディッヒ?)
Grüß Gottのカジュアルバージョンともいえるものがこちら。
やはり南部やオーストリアで使われます。標準ドイツ語でHalloにあたるような表現です。やはり一日中使えるフレーズです。
【こんにちは/さようなら】
Servus. (ゼルヴス.)
バイエルンやオーストリアで親しい間柄同士で使われるこのフレーズは、「こんにちは」と「さようなら」を両方兼ねる変わり種。
直訳すれば「(私はあなたの)奴隷です。」と言う意味で、「いつでもあなたのお役に立ちますよ」といったニュアンスでしょうか。これが挨拶とは驚きですね。
通常ドイツ語では ”v” の音は “f” の音で発音しますが、この単語は”v”の音で発音することにも注意!
ドイツ語の「こんにちは」から会話を広げるフレーズ
「こんにちは」だけドイツ語で、あとは英会話に切り替えるのもありですが、せっかくなので簡単なドイツ語のフレーズも覚えておきたいですよね。
フレーズ①:良い天気ですね
お天気の話題は初対面の相手との会話にぴったり。当たり障りなく、ドイツ語の勉強もできて一石二鳥です。
【良い天気ですね】
Es ist schönes Wetter heute. (エス イスト シェーネス ヴェッター ホイテ.)
「良い天気ですね」のもっとも使われる表現がこちら。
“es ist”は英語での”it is”にあたります。英語と同じく非人称構文なんですね。
“schönes”(良い)の”ö”は口を「オ」の形にしながら「エ」と発音します。ちょっと難しいですが、何度も練習しましょう!
“Wetter”は英語で言う”weather”です。綴りもなんとなく似ていますが、「ウェ」ではなく「ヴェ」と”v”の音で発音するのに注意です。
フレーズ②:お元気ですか?/ご機嫌いかがですか?
【お元気ですか?/ご機嫌いかがですか?】
Wie geht es Ihnen?(ヴィー ゲート エス イーネン?)
例えば旅行中なら店員さんやホテルのスタッフなど、距離感のある相手に対してに使えるフレーズです。
【元気?】
Wie geht’s dir? (ヴィー ゲーツ ディア?)
友人や家族、親戚など親しい相手に対して使うフレーズです。学生同士なら初対面でも、こちらを使うのがいいでしょう。
【よう!】
Alles klar?(アレス クラー?)
元々「問題ない?」という意味ですが、英語のWhat’s up?のように「よう!元気?」というような意味で、主に若者同士の間で使えるフレーズです。
【ありがとう、元気です】
Danke, gut. (ダンケ、グート.)
調子を聞かれたらこう答えるのが基本です。にっこり笑顔も忘れずに!
【あまり元気ではありません】
Mir geht’s nicht so gut. (ミア ゲーツ ニヒト ゾー グート.)
元気じゃなかったら無理をする必要なし!率直に今の自分の状態を言うのがドイツ流です。
【調子が悪いです。】
Mir geht’s schlecht. (ミア ゲーツ シュレヒト.)
ドイツは良くも悪くも忖度無しの国!調子が悪いときははっきりそう言ってしまった方がお互いにとって良いですよ!
まとめ
この記事ではドイツ語の「こんにちは」とそのバリエーション、関連フレーズを以下のとおりご紹介しました。
- ポイント①:基本の「こんにちは」
- ポイント②:方言で「こんにちは」
- ポイント③:「こんにちは」から会話を色ゲルフレーズ
時間や場面、相手との親密度や距離感に応じて使い分けてみてください。
特に”Moin.”や”Grüß Gott.”などの方言を使うと親密度も上がりそうですよね。積極的に使ってみましょう!
ぜひこの記事でドイツ語の挨拶を覚えて楽しいドイツ滞在を!
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