韓国語を学び始めた方にとって、単語がなかなか覚えられなくて悩む人は多いでしょう。韓国語を学ぶ場合、まずハングル文字と発音を一通り覚える必要があります。
発音については、特に発音変化のルールなどは最初から完璧に覚える必要はありません。しかし、文字と発音を覚えきれていないと、単語を覚えるのにも苦労してしまうでしょう。
この記事では、韓国語学習歴が10年以上で、日韓翻訳の業務経験のある筆者が、韓国語の単語の覚え方やおすすめの参考書・アプリなどについて解説します。
重要な単語を覚えられればその後の学習が進めやすくなるので、韓国語を学び始めた方はぜひ本記事を参考にしてください。
※記事中のカタカナ表記については、あくまで韓国語の読み方の目安とお考えください。
韓国語の単語の覚え方にはコツがある
韓国語の単語を覚えるのに、裏技のようなものは存在しません。毎日の地道な努力の積み重ねが大切です。しかし、単語だけをがむしゃらに覚えようとするのは得策ではありません。
ここでは、韓国語の単語を覚える2つのコツを紹介します。
コツ①:単語だけの暗記よりも例文やフレーズで覚える
単語の覚え方のコツとして、単語だけを暗記するよりも「例文やフレーズごと暗記する」という方法があります。
これは韓国語に限らず、あらゆる外国語の単語の暗記にあてはまる方法です。受動的に単語集の例文を覚えるだけでなく、単語を使って覚えやすいフレーズや文を自分で作る方法もあります。
今は翻訳アプリが進化しているので、覚えたい単語を使ったオリジナルの例文を作れます。作った例文を音声で聴く学習もよいでしょう。
アプリが作ってくれた文を理解する能力が必要ですが、単語集の短い例文の主語を替えるだけでもOKです。文法学習がある程度進んできた段階からは、オリジナル例文の作成も有効な暗記方法となります。
コツ②:動詞と形容詞は変則活用を中心に活用形も覚える
動詞と形容詞は、変則活用を中心に活用形も覚えるようにしましょう。
覚えたい単語が動詞や形容詞の場合、単語集の見出しは原形(終止形)になっています。しかし、実際に文章や音声を理解したり、話したり書いたりするためには、それぞれの動詞・形容詞の活用形を覚えておく必要があります。
活用形は単語集やその他の参考書の例文を覚えることによっても身につきますが、活用形を覚える上でおすすめの方法として、単語活用辞典を利用して短い例文を作る方法があります。
現在は色々な活用辞典が出版されていますが、たとえば「原形の変化がわかる!韓国語単語活用辞典(李相杓著・ナツメ社)」では、韓国語の動詞・形容詞合わせて約800語の活用形が詳しく載っています。
この活用辞典では、変則(不規則)活用の動詞・形容詞については不規則変化している活用形がハイライトされているので、その活用形を使った短い例文を作ってみることで変則活用を覚えられるでしょう。
【関連記事】韓国語の基礎文法を学ぼう!初心者が覚えるべき文法事項とおすすめ本を解説
韓国語の単語の効果的な勉強法
韓国語の単語を勉強するにあたって効果的な勉強方法を2つ紹介します。
単語帳を眺めるような方法ではなく、実際に声に出して発声するのがポイントです。
勉強法①:単語集などの音声を声に出してリピートする
単語集などの単語教材の音声を声に出してリピートするのは必ず取り入れましょう。
具体的なやり方は以下の通りです。
- テキストを見ながら、単語と例文の音声が流れた直後にリピートする
- テキストを見ないで、単語と例文の音声が流れた直後にリピートする
- テキストを見ながら、単語と例文の音声をシャドーイングする
- テキストを見ないで、単語と例文の音声をシャドーイングする
シャドーイングとはリスニング訓練の一種で、音声が2語、3語流れたあたりからスタートして、聞こえた音声のとおりの内容をつぶやき続ける方法です。
上記1・2のリピーティングとの違いは、聞こえた内容を声に出して再生している間も音声が流れ続けていることです。
シャドーイングにより、発音の向上やスピーキングの瞬発力が上がるなどのメリットがあります。一方、自分の声が音声に被さって音声が聞こえにくくなるデメリットもあります。
シャドーイングをやると音声が聞こえなくなる場合は、1・2のリピーティングのみを行いましょう。
勉強法②:単語集などの音声をディクテーションする
単語集の単語や例文の音声のディクテーション(書き取り)は、発音変化ルールと文法の理解力を身につけながら語彙力をアップする方法としておすすめです。
ディクテーションは1文を書きとるのにも時間がかかってしまうので、頻繁にやるのは難しいかもしれません。
まずは週に1・2回、1〜2文だけでも完全に書きとれるまで音声を繰り返し聴くことで、数か月後には大きな成果が出るでしょう。
いずれかの勉強方法を取り入れて毎日着実に学習を積み重ねることが最も重要です。
おすすめの韓国語単語教材3選
おすすめの韓国語単語教材を3冊紹介します。
おすすめな理由も紹介しているので、自身のレベルに合わせて使用してみてください。
単語教材①:キクタン(初級編)
「キクタン初級編」は、ハングル能力検定試験4・5級レベルの重要単語を収録した単語集です。
移動中などに繰り返し聞いて単語を覚えることができます。
例文にカタカナがついていないので、韓国語の学習を初めて間もない方には少し難しく感じるかもしれません。しかし、単語集を最初に買うとすれば同じシリーズの入門編よりも、初級レベルまでカバーしている初級編のほうがおすすめです。
単語教材②:キクタン(初中級編)
「キクタン初中級編」は、ハングル検定3級レベルの単語を収録した単語集です。
以下に当てはまる人は、初中級編で学習しましょう。
- 初級編では物足りないと感じる方
- ハングル検定3級やTOPIK IIに挑戦したい方
- 文法参考書で初級レベルの単語はかなり覚えられた方
網羅している単語数も約900あるため、学習初期から中期にかけては十分です。
単語教材③:イラストで覚えるhime式たのしい韓国語単語帳
「イラストで覚えるhime式たのしい韓国語単語帳」は、単語の発音に意味を語呂合わせしたイラストで、視覚的に楽しく単語を覚えられるよう工夫された単語帳です。
この教材は、単語の覚えやすさという点で特に優れています。
他方、イラストが多い分、収録単語数がほかの単語帳より少ないのが難点です。たくさんの単語を覚えたい方は、キクタンなどのオーソドックスな単語帳の補助として使ってもよいでしょう。
おすすめの韓国語単語アプリ3選
韓国語初心者の方におすすめできるアプリを3つ紹介します。なお、ここで紹介するアプリの機能は無料で利用できるものを前提としています。
- 韓国語単語トレーニング
- Hello Talk
- 単語で覚える韓国語
単語アプリ①:韓国語単語トレーニング
「韓国語単語トレーニング」は、韓国語でよく使う1,740語を収録した単語学習アプリです。
韓国語単語トレーニングのおすすめポイントは、単語がジャンル別に収録されていることです。アルファベット順に収録された単語帳に比べると、系統立てて覚えられるメリットがあります。
単語アプリ②:Hello Talk
「Hello Talk」は、単語アプリと言語交換チャット機能などの双方向性を備えた学習アプリです。
Hello Talkのおすすめポイントとして、チャット機能を利用してネイティブとやり取りができることが挙げられます。
TOPIK6級合格者など、韓国語上級者の多くがチャット機能を利用している実績からもおすすめできるアプリです。
単語アプリ③:単語でおぼえる韓国語
「単語でおぼえる韓国語」は、初心者におすすめの単語学習アプリです。
単語でおぼえる韓国語は、単語を覚えた後に小テストで記憶を定着させ、着実に単語力をつけられるところが特徴的。
画面もシンプルで優しいイメージなこともあり、継続して学習しやすい点もおすすめです。
韓国語の単語学習ならitalkiがおすすめ
韓国語の単語学習では、以下のような苦労をする方も多いでしょう。
- 韓国語の単語集を買ったけれど例文の音声が別売りだった
- テキストに付属している音声が単語だけなので単調で飽きてしまって続かない
- 例文で発音変化が多く、文字と音声が一致しないのでなかなか例文を覚えられない
韓国語の学習でつまづきそうな方におすすめなのが、アプリで韓国語が学べるitalki(アイトーキ)です。
italkiは全世界で500万人に利用されている語学学習マッチングプラットフォームです。以下で紹介する無料の機能と有料レッスンを組み合わせることで、韓国語の単語学習にも役立てられます。
韓国語の単語をゲーム感覚で覚えられる
italkiの無料で使える機能の中には単語クイズやフラッシュカードがあり、ゲーム感覚で楽しく単語を覚えられます。
また、ネイティブのチューターに質問できるコミュニティも無料で利用できます。
独学していて使い方がわからない単語があれば、直接ネイティブにコミュニティで質問できるので、ぜひ一度試してみてください。
ネイティブ講師のオンラインレッスンも受講可能
italkiでは、全世界に2万人以上いる講師やチューターの中から、都度支払いでレッスンを受講できます。
レッスン時間は最短30分で、スキマ時間でもレッスンを受けられます。
単語を覚える中で自分で作った例文を直してもらったり、例文を読み上げて発音をチェックしてもらったりすることもできます。
ネイティブやプロの講師も多数在籍しているので、予算や目的に合わせて講師を選べるのもメリットです。
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まとめ:韓国語の単語の覚え方を踏まえて効率よく学ぼう
この記事では、韓国語の単語の覚え方を解説しました。
単語帳については、続けられそうなものを1冊選んで毎日聞き流すほか、リピーティングやディクテーションによって例文ごと身につけるようにしてください。
単語を覚えれば覚えるほど学習を進めやすくなり、文法をマスターして上のレベルを目指すことが可能になります。
無料で使える韓国語学習アプリもあるので、スキマ時間を有効活用しながら継続的に学習していきましょう。