スペインや中南米に暮らす人たちは、おしゃべりが大好きです。
初対面でも友達同士でも、「こんにちは」の挨拶からどんどん会話が弾んでいきます。
そんな会話のきっかけづくりに、「こんにちは」の挨拶はとても大切です。
スペイン語を学んでいるのなら、ぜひ最初に挨拶を覚えましょう。
「こんにちは」の一言がきっかけで、周りとのコミュニケーションもぐっと深まっていきます。
この記事では10年以上スペインで暮らし、現地企業で働いた筆者が、スペイン語の会話がはずむ「こんにちは」の様々なフレーズと、その回答を紹介したいと思います。
スペイン語の「こんにちは」のフレーズ
まずはスペイン語の挨拶の基本的なフレーズを紹介します。
フレーズ①:やあ/こんにちは
【やあ/こんにちは】
¡Hola! (オラ)
スペイン語の挨拶の中で、一番気軽に使えるのが¡Hola! (オラ)です。
時間を問わず、1日中いつでも、どんな場面でも使えるので、スペイン語で挨拶をする場合、まず最初に「オラ」と言ってみましょう。
ただしメールやテキストメッセージの場合、書き出しに使うとくだけた印象になるので、友人同士や家族などの身近な人に送る場合にしておきましょう。
フレーズ②:おはよう/こんにちは
【おはよう/こんにちは】
Buenos días(ブエノス・ディアス)
Buenos días(ブエノス・ディアス)は昼食の時間まで使われる挨拶です。
日本語の「おはよう」または「こんにちは」に該当します。
スペインでは昼食の時間は午後14時ごろと、日本と比べてかなり遅いので、1日の内で「ブエノス・ディアス」と挨拶することが一番多いかもしれません。
この挨拶は、ビジネスメールの書き出しにも使えますが、口での挨拶と同様、昼食の時間までに出すメールに限ります。
メールは、受け取る相手が男性の場合Estimado Sr.〇〇 (エスティマード・セニョール・〇〇)、女性の場合Estimada Sra.〇〇(エスティマーダ・セニョーラ・〇〇)と書き始めることが多いですが、その代わりにBuenos días(ブエノス・ディアス)と書いても問題ありません。
フレーズ③:こんにちは/こんばんは
【こんにちは/こんばんは】
Buenas tardes(ブエナス・タルデス)
Buenas tardes(ブエナス・タルデス)は、昼食の後から日が落ちるまでの間に使われる挨拶です。
日本語の「こんにちは」もしくは「こんばんは」に該当します。
この挨拶も「ブエノス・ディアス」と同様、メールの文頭に利用できます。
フレーズ④:こんばんは/おやすみなさい
【こんばんは/おやすみなさい】
Buenas noches(ブエナス・ノチェス)
日が落ちてからは、Buenas noches(ブエナス・ノチェス)と挨拶します。
日本語の「こんばんは」もしくは「おやすみなさい」に該当する挨拶です。
スペインはヨーロッパの中でも特に日が落ちるのが遅く、夏でも午後10時ごろまで明るいので、「ブエナス・ノチェス」を聞く機会はあまりないかもしれません。
スペイン語で挨拶するときの注意点
スペインや中南米では、日本語のように目上の人に対して挨拶を使い分けることはありません。
ですので、学校の先生や職場の上司、友人同士、家族の間でも、¡Hola! (オラ)、Buenos días(ブエノス・ディアス)、Buenas tardes(ブエナス・タルデス)、Buenas noches(ブエナス・ノチェス)と挨拶します。
ここで紹介したフレーズはどんな時でも使えますが、挨拶をするとき1点だけ気を付けたいことがあります。
スペインや中南米では、挨拶のとき男性同士なら握手、男女もしくは女性同士ならbesito(べシート)と呼ばれる頬をくっつけ合うキスをします。(スペインでは右頬、左頬の順番で1回ずつくっつけ合いますが、中南米の場合は右頬1回のみです。)
コロナのせいで、一時期の間は身体接触を伴う挨拶が減ったものの、また握手やべシートをするのが当たり前に戻ってきました。
相手が手を差し出したりべシートをしようとしているのに、それを拒絶するのは、とても失礼なことになります。
もしも、風邪をひいていたり、特別な理由でどうしても握手やべシートできない場合、丁寧に理由を説明して謝罪しましょう。
【関連】スペイン語の挨拶15選〜カジュアル、フォーマル、別れの挨拶、よく使われる挨拶〜
スペイン語の「こんにちは」から会話を繋げるフレーズ
次に最初の挨拶に続くフレーズを紹介します。
フレーズ①:最近どう?/お元気ですか
【最近どう?/お元気ですか】
¿Cómo está usted?/¿Cómo estás?(コモ・エスタ・ウステー/コモ・エスタス)
¿Qué tal?(ケ・タル)
これは「お元気ですか?」もしくは「調子はどうですか?」といった意味で使われるフレーズです。
「スペイン語の「こんにちは」のフレーズ」で紹介した挨拶の直後に続けて、ワンセットのように使われることが多いです。
¿Cómo está usted?(コモ・エスタ・ウステー)は、相手に敬意を表する人称名詞である3人称単数のustedを使っていますので、「あなたはお元気でしょうか?」と言う意味になります。
また¿Cómo estás?(コモ・エスタス)は、通常の2人称単数なので、「君は元気ですか?」という意味になります。
¿Qué tal?(ケ・タル)は人称名詞による変化がありません。
親しい相手に「元気?」と尋ねるときに使います。
フレーズ②:元気です
【元気です】
Estoy bien.(エストイ・ビエン)
【とても元気です、ありがとう】
Muy bien, gracias.(ムイ・ビエン・グラシアス)
相手から「元気ですか?」と尋ねられた時、一番よく聞く返事はEstoy bien(エストイ・ビエン)です。
そのほかに「とても元気です、ありがとう」Muy bien, gracias(ムイ・ビエン・グラシアス)と答える場合もあります。
スペイン語の場合、「お元気ですか?」と尋ねられた時の返事はEstoy bien(エストイ・ビエン)がと答えるのがほぼ当たり前になっているため、よっぽど調子が悪い時でない限り、「まあまあです」「悪いです」と答えることはありません。
Estoy bien(エストイ・ビエン)と答えた後には、「あなたは?/君は?」¿Y usted?/¿Y tú?(イ・ウステー/イ・トゥ)と続けて、相手のことも尋ねましょう。
「スペイン語の挨拶とそれに続く会話の例」
【ホセ: やあ、元気ですか?】
José: ¡Hola! ¿Cómo estás?
【マリア: 元気です、ありがとう。あなたは?】
María: Muy bien, gracias. ¿Y tú?
【ホセ: 僕も元気です。】
José: Estoy bien, también.
※también(タンビエン)は英語のtooと同じく「~もまた同様です」という意味になります。
フレーズ③:またね/さようなら
スペイン語には様々な別れの挨拶があります。
ここでは、その中でも最もよく使われる4フレーズを紹介します。
【さようなら】
Adiós(アディオス)
【また後で】
Hasta luego(アスタ・ルエゴ)
【じゃあね】
Ciao(チャオ)
Adiós(アディオス)は一番丁寧な別れの挨拶です。
次に会う予定が分かっている相手にはHasta luego(アスタ・ルエゴ)を使います。
Adiós(アディオス)とあわせて、Adiós, hasta luego(アディオス、アスタ・ルエゴ)と言うこともあります。
Hasta~で、「~まで」「また~」という意味なので、「また明日」Hasta mañana(アスタ・マニャーナ)、「また来週」Hasta semana que viene(アスタ・セマナ・ケ・ビエネ)など、様々な応用が可能です。
Ciao(チャオ)はかなりカジュアルな別れの挨拶で、友人同士など親しい間柄で使います。
まとめ
スペイン語での会話はスピードも速く、付いていくのが難しそうに見えますが、最初の挨拶とそれに続く受け答えは、「こんにちは元気ですか?」→「元気です、あなたは?」→「私も元気です」という流れがほぼ固定されているので、例文を暗記してその通り受け答えをすれば、ネイティブと同じように会話ができます。
特に相手から「元気ですか?」と聞かれたときは、「元気です」と答えるだけでなく、「あなたは?」と尋ねてみてください。思った以上にスムーズにやり取りが進んでいくはずです。
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