フランス語は英語と同じアルファベットだから簡単でしょ?と思っているあなた。
実は、フランス語のアルファベットは英語と似ていながら、発音が全く異なるのです。
そのため、フランス語特有のアルファベットの読み方を覚えなければ、フランス語を正しく読み聞きすることはできません。
今回は、フランス在住歴あり・フランス語学習歴10年以上の筆者が、フランス語のアルファベットを詳しく解説します。アルファベットの基本構成から、それぞれの読み方や発音記号、覚え方までを詳しくご紹介します。
フランス語の勉強の中でも発音に苦労している、という声もよく聞きます。
この記事で、今のうちから基礎のアルファベットをマスターしてしまいましょう!
フランス語のアルファベットの表記方法とは
フランス語のアルファベットの基本は、英語と同じラテンアルファベット26文字です。
さらにフランス語には、「綴り字記号」と呼ばれるものがあります。
3種類のアクセント符号(アクサンテギュ(´)、アクサングラーヴ(`)、アクサンスィルコンフレクス(^))に加え、トレマ(¨)、セディーユ(ç)、 アポストロフ(’)、トレ・デュニオン(-)という記号があります。
このアルファベット26文字と綴り字記号7種類を組み合わせて、フランス語の表記は成り立っているのです。
また、一部の単語では合字(Œ、Æ)といった特殊な文字が使われるものもあります。
フランス語のアルファベットの読み方と発音記号
次に各アルファベットの発音記号と読み方、単語例をご紹介します。
カタカナ表記している発音は、あえて日本語の発音に置き換えた場合の表記です。
実際のフランス語の発音とは異なる場合がありますので、ご了承ください。
表記:【A】
発音記号: [a]
カタカナ:ア
単語:Acteur(アクトゥール):俳優
表記:【B】
発音記号: [be]
カタカナ:べ
単語:Bébé(ベベ):赤ちゃん
表記:【C】
発音記号: [se]
カタカナ:セ
単語:Cerise(スリーズ):さくらんぼ
Carotte(キャロット):ニンジン
【C】は、「Carotte」のように[k]の音になることもあります。
表記:【D】
発音記号: [de]
カタカナ:デ
単語:Douche(ドゥーシュ):シャワー
表記:【E】
発音記号: [ə]
カタカナ:ウ
単語:Menu(ムニュ):メニュー
Examen(エグザモン) :テスト
【E】は、「エ」と発音することもあります。
表記:【F】
発音記号: [ɛf]
カタカナ:エフ
単語:France(フロンス):フランス
表記:【G】
発音記号: [ʒe]
カタカナ:ジェ
単語:Girafe(ジラーフ):キリン
Gâteau(ガトー):お菓子
Gâteauのように、【G】はガ行の音になることもあります。
表記:【H】
発音記号: [aʃ]
カタカナ:アッシュ
単語:Hotel(オテル):ホテル
【H】はアッシュと読みますが、フランス語では【H】は発音しません。そのため「Hotel」も「オテル」と読みます。
表記:【I】
発音記号: [i]
カタカナ:イ
単語:Ile(イル):島
表記:【J】
発音記号: [ʒi]
カタカナ:ジ
単語:Jupe(ジュプ):スカート
表記:【K】
発音記号: [ka]
カタカナ:カ
単語:Kangourou(カングルー):カンガルー
【K】は外来語のみに使用されるため、フランス語でKの付く単語は多くありません。
表記:【L】
発音記号: [ɛl]
カタカナ:エル
単語:Lavande(ラヴァンドゥ):ラベンダー
表記:【M】
発音記号: [ɛm]
カタカナ:エム
単語:Macaron(マカロン):マカロン
表記:【N】
発音記号: [ɛn]
カタカナ:エヌ
単語:Nid(ニ):(鳥などの)巣
表記:【O】
発音記号: [o]
カタカナ:オ
単語:Orange(オランジュ):オレンジ
Coq(コック):鶏
【O】は単独では [o]の発音ですが、単語内では[ɔ]という発音をする時があります。(「Coq」は[ɔ]の発音です)日本人にはどちらも「オ」の発音に聞こえますが、 [ɔ]は[o]に比べてやや口を広く開きます。
表記:【P】
発音記号: [pe]
カタカナ:ペ
単語:Pomme(ポム):りんご
表記:【Q】
発音記号: [ky]
カタカナ:キュ
単語:Quai(ケ):プラットホーム
表記:【R】
発音記号: [ɛ:ʁ]
カタカナ:エール
単語:Rue(リュ):道
「Rue」は「リュ」と記載していますが、日本語のラ行の音とは異なります。
フランス語特有の喉を震わせるガラガラとした音なので、発音の際は注意が必要です。
表記:【S】
発音記号: [ɛs]
カタカナ:エス
単語:Sac(サック):カバン
Rose(ローズ):バラ
【S】は、「Rose」のように [z]と濁った発音になることもあります。
表記:【T】
発音記号: [te]
カタカナ:テ
単語:Table(ターブル):テーブル
表記:【U】
発音記号: [y]
カタカナ:ユ
単語:Usine(ユズィーヌ):工場
表記:【V】
発音記号: [ve]
カタカナ:ヴェ
単語:Vélo(ヴェロ):自転車
表記:【W】
発音記号: [dubləve]
カタカナ:ドゥブルヴェ
単語:Wagon(ヴァゴン):車両
Kiwi(キウィ):キウイ
【W】は「ドゥブルヴェ」と言いますが、単語内で「ドゥブルヴェ」と読むことはありません。単語内では「Wagon」のような[v]や「Kiwi」のような[w]の音になります。
また、【W】は外来語に使われるため、フランス語で【W】の付く単語は多くありません。
表記:【X】
発音記号: [iks]
カタカナ:イクス
単語:Boxe(ボクス):ボクシング
Exemple(イグゾンプル):例
【X】は、単語内では「Boxe」のような[ks]や「Exemple」のような[gz]の音になります。
表記:【Y】
発音記号: [igʁɛk]
カタカナ:イグレク
単語:Stylo(スティロ):鉛筆
Yaourt(ヤウルト):ヨーグルト
【Y】は「イグレク」と言いますが、単語内では「イグレク」と読むことはありません。「Stylo」のような[i]や「Yaourt」のような[j]の音になります。
表記:【Z】
発音記号: [zɛd]
カタカナ:ゼッドゥ
単語:Zèbre(ゼブル):しまうま
フランス語のアルファベットの覚え方
フランス語と英語ではアルファベットの発音が異なるため、フランス語を勉強する人は特に発音には気をつけなければいけません。
一番の覚え方は、「耳で繰り返し聞き、自分の口で発音をすること」だと思います。筆者自身も何度も口にしながらフランス特有の発音を覚えました。
アルファベット単体と実際の単語での発音が異なるものも多いため、今でも時々アルファベット表を見返すことがあります。
YouTubeなどでは、たくさんのフランス人がアルファベットの発音を詳しく解説しています。
それらを聴きながら、自分自身も真似して発音をするのも良いでしょう。
繰り返し練習しながら、頭と口に発音を覚えさせてしまうのが良いと思います。
フランス語のアルファベットを覚えられる歌
英語にABCの歌があるように、フランス語にもアルファベットの歌があります。
歌でアルファベットを覚えたいという方のために、こちらのYouTube動画をご紹介します。
音楽は英語のABCの歌と同じなので、耳馴染みもあるかと思います。こちらの歌を繰り返し聴き、慣れてきたら自分でも一緒に歌ってみましょう。そうすることで、より早くアルファベットの発音を身に付けられるはずです。
簡単な歌ですが、アルファベットの発音を学ぶには最適な教材なのでおすすめです。
まとめ
フランス語のアルファベットは、英語と似ていて馴染みやすい反面、発音が全く異なるためにややこしく感じることもあるでしょう。
しかし、フランス語のアルファベットの正しい発音を言えるようになるだけで、グッとネイティブの話すフランス語に近づけます。
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